第二話:クエストを受けることになりました
読んでいただきまして誠にありがとうございます。
前回と前々回、サクッと読めるテイストですので是非ともこの機会に宜しくお願い致します。
母さん(神)がパーティーメンバーになりました。
どこの世界に母さんと二人きりの冒険者パーティーがあるんだ・・・。
その母さんというと
「おりゃー!!」
ドラゴンを『デコピン』で倒しています。
見間違いでも幻覚でもありません。楽しそうにデコピンでドラゴンの上半身を吹き飛ばして倒してしまいました。
「きちんと形が残るようにすれば良かったわね」
一仕事終えましたみたいな雰囲気を出しつつ、こちらに近づく母さん。
「いいブレス吐いたわね、あのドラゴン」
嘘おっしゃい。人差し指でその『いいブレス』弾き返していたでしょうが。
・・・何故こうなった・・・。
~数時間前~
「ではEランクの依頼は・・・あ、こちらになりますね」
そうギルドの受付嬢である(母さんが言うには)『ローリエ』さんから依頼書を見せられた。
『薬草採取 報酬銅貨10枚』と書いてある。
まぁ、こんなものだろう。漫画やゲームでも最初にこういう初心者の依頼を勧めてランクアップするというチュートリアルみたいなものだ。
「分かりました。この依頼受けます」
俺はそう言って依頼を受けた。
~現在~
薬草採取なのに何故ドラゴン退治になった?
「これギルドに申告したら沢山お金もらえるかしら?!」
目をキラキラと輝かせて俺に楽しそうに話してくる母さん。傍から見たら微笑ましい光景だろう・・・傍にある上半身吹き飛んだグロッキーなドラゴンの死体がなければな。
「母さん。ドラゴン退治したこと言っても信じてもらえないよ・・・。それに依頼も達成しないと」
「ちっちっち」
母さんは人差し指を立てて横に振り、それは違うというジェスチャーをする。
「ほら、見てみなさい」
そう言って手に持った薬草を見せてきた。いつの間に取った?! そんなもの!
「凄いよ! 母さん!」
ドラゴン退治しながら採取したんだね! 流石、最高神!
「森の神に取ってきてもらったの!」
・・・。俺の感動を返してくれ、母さん。
人任せかよ! しかも神様使い走り?! ある意味流石だよ、最高神様。神様使い走り出来るの母さんだけだよ。
「さーてと! このドラゴン持って帰りましょうか」
よいしょとドラゴンを持ち上げるパワフル母さん。いやいやいやいや! 女が一人でドラゴン抱えている光景なんて見たら、通行人びっくりして死人が出そうだよ。マジで。
「それは流石に目立つよ、母さん。ドラゴンは置いていこうよ」
お母さんと二人きりで冒険者になったって既に話題だから目立つのはちょっと・・・。
「そう? じゃあ辞めるわね」
母さんはバイオレンスだったが、聞き分けは良いようだ。
「でも母さんがこんなに強いと俺の役目ないかなぁ」
あんなデコピン一発で巨大なドラゴン殺せるなんて俺いらなくね? そう思うのは普通だと思うんだが・・・。
「大丈夫! これからはアーサーにも退治お願いするから」
ん?? 今、『退治お願いするから』って言わなかった?
「いやいや! 母さん、退治って俺強くないし! それに武器ないしでどう・・・」
「あげるわ」
言い終わる前に何か渡された。何これ? 剣?
どっから出したのこの剣と突っ込むのは諦めた。なんたって相手は最高神様ですし。
「母さん、何この剣」
そう聞く俺に
「『神剣クエーサー』よ。神器・・・神の武器ね」
と当たり前のように軽く返してきた。
「し、神剣んん??!!」
まぁ、当然驚く訳。こんな森の中で国宝・・・いや、神様のお宝クラスをポイっと渡してくるなや! 驚いて腰抜かすところだったわ!
やっぱり最高神様の常識というか考えは分からないわ。・・・いや、ただ天然なだけ??
そう思う俺だった。
苦悩は続きそうです。
いかがでしたでしょうか。
是非とも感想等頂けましたら幸いです。今後の励みになります。




