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第8話 大好きなルーフィも同じに

 翌朝、ティート一行は街へと戻っていった。ヴァイスもそれに続いて街へと戻る。少ししてヴァイスがルーフィの屋敷へ様子を見に行くと、ちょうどルーフィとティートが他の使用人とともに教会に向かうところに遭遇した。ティートは以前と変わらずルーフィと仲良く会話をしていた。ティートはヴァイスの姿に気づくと、ルーフィに気付かれないようにヴァイスへとウィンクをする。


(ふむ、特に問題はなさそうだな……)


 ヴァイスには寄生生物となった人間はもしかしたら周りに気づかれるのではないかという心配がほんの少しあったが、それは杞憂だった。寄生生物となっても元の性格や記憶は変わらないので、いくら親密な人間といえど寄生生物の変異を目撃しない限りはその人間が寄生生物かどうかはほとんど判別がつかないのだ。


 ヴァイスは改めて寄生生物の能力の素晴らしさに感心した。寄生生物さえあれば世界を支配することも難しくはないとヴァイスは思った。



 数日後、ヴァイスは自身が泊まっている宿の部屋でティートと秘密裏に会っていた。ヴァイスはティートにルーフィを篭絡するための作戦を伝える。作戦の基本的な内容はティートが隙を見てルーフィを襲うというものであったが、ルーフィは神聖魔法の使い手のため、魔法をあらかじめ封じておく必要があった。


「……このポーションには魔法を使えなくする効果がある。事前に必ずルーフィに飲ませるんだ。そして『こと』が終わったら合図をしてくれ。すぐに俺も中へ向かう」


「了解しました、マスター。必ずや成功させてみせます。……ふふ、当日が楽しみですね!」


 ティートは目を輝かせて言った。


「くく、そうだな。あのルーフィがどんな反応をするのか俺も楽しみだ……」


 ヴァイスはそう言って不敵な笑みを浮かべた。



 作戦当日、ルーフィの屋敷にはいつもと変わらない日常があった。いつものようにルーフィは教会支部に行き、仕事を終え、屋敷に帰ってくる。ティートとも普段どおりに楽しくおしゃべりをする。平和な日常。ルーフィが疑問を持つことは何もなかった。


――しかし、全ては水面下で進んでいたのだ。そしてそれはもう完全に取り返しのつかないところまで来ていた。この日、ルーフィはそれを身をもって知ることとなるのだった……。


 夕刻、いつものように屋敷内にある調理場で屋敷に住む者たちのために夕食が作られていた。作っているのは屋敷での家事担当である数人の使用人たちだ。しかし、この日は使用人たちに加えてティートの姿もあった。


 基本的に侍女であるティートが食事を作ることはなかったが、この日は珍しくたまにはお手伝いがしたいとティートが申し出たのだ。ティートは普段からよく他の使用人たちを手伝ったりしていたため、特に不審に思われることはなかった。この日のメニューはパンとシチューだった。


「じゃあこれはルーフィ様の分ですね。私が持っていきます」


 ティートはそう言って料理の乗ったお盆に銀のドーム状の蓋を被せ、食堂へと持っていく。ティートは食堂の中に入り、まだ誰も来ていないことを確認すると、ルーフィの席に料理を置く。


 そしてティートは懐からヴァイスに渡されたポーションを取り出すと、蓋を取り、中のシチューに向かってポーション内の液体をぽとぽとと入れた。さらに事前に持ってきたスプーンでよくかき混ぜる。ティートはかき混ぜたスプーンを舐め、味に違和感がないかチェックをする。特に問題ないと判断したティートは蓋を元の通りに被せ、食堂から出た。


 少しすると、夕食のためルーフィや他の人間が食堂に集まってきた。全員が着席すると、神への祈りを捧げた後にいつものように夕食会は始まった。ティートは普段どおりに振る舞いつつも、ルーフィの口から目を離さなかった。そしてティートが注意を払っているその前でルーフィはシチューをスプーンで掬い、口へと入れた。それを見てティートはかすかに笑みを浮かべたが、誰も気がつくことはなかった。


 夕食後、屋敷の人間たちはみな自分たちの部屋へと戻っていく。ティートも自分の部屋へと戻っていた。既にルーフィはシチューを口にしているので、これからしばらくは神聖魔法を使うことができないだろう。あとはルーフィが眠りにつくのを待つだけだ。ティートは胸を踊らせながらその時を待った。



……時が過ぎ、みなが寝静まる深夜になった頃、ティートは動き出した。廊下に誰もいないことを確認すると、素早く自分の部屋を出て三階にあるルーフィの部屋を目指す。時間も時間なので屋敷内で今この時間に起きている者はティート以外にはいなかった。館内部は明かりもなく真っ暗であったが、ティートは寄生生物になったことで夜目がきき、移動には困らなかった。


 ティートはルーフィの部屋の前まで来ると、周りを確認してからそっと鍵穴に鍵を入れ、鍵を解除する。侍女ということもあり、ティートはルーフィの部屋の合鍵を既に持っていたのだった。中に入ると、ルーフィがベッドでぐっすりと熟睡していた。


 ティートはそれを見て笑みを浮かべると、ルーフィの元へと近づいていく。ティートはルーフィのすぐそばまで来ると、すぅすぅと寝ているルーフィの唇にそっとキスをした。ルーフィは「うぅん」と声を出したものの、起きる気配はなかった。


「ふふっ、ルーフィったら……すごくかわいいんだから」


 ティートはそう呟き、もう一度ルーフィにキスをする。ティートは今度はルーフィの唇をもっと味わうため、ルーフィの口の中に舌を入れる。ティートはルーフィの舌に自身の舌を絡ませながらその柔らかな感触を楽しんだ。しかしそれでもルーフィは起きる気配はない。ティートはきっとマスターのポーションには強力な催眠作用があるのだろうと考えた。


 ティートはルーフィに覆いかぶさるようにベッドの上に上がると、ルーフィの来ているパジャマを脱がし、さらに下着も脱がせてルーフィの胸を露出させる。


(ふふっ、ルーフィの胸ったらとってもかわいいんだから)


 そんなことを考えながらティートはルーフィの小ぶりだが形の良い胸をそっと触る。ルーフィはまた「ううんっ」と声を出しながらも起きる気配はなかった。ルーフィの顔は少し紅潮し、吐息も荒くなっているように思えた。


(ルーフィも感じてるのかな? ふふ、それならもっともっと感じさせてあげる……)


――その後、ティートはルーフィとの淫らな行為を楽しんだが、さすがに刺激が強すぎたのか、後半になるとルーフィが「ううん……」と目を覚ました。ルーフィはぼんやりと自分に覆いかぶさっている半裸のティートを認識すると、驚いた顔をして声を発した。


「ティ、ティート!? 一体何をやって――」


 しかし、ルーフィが声を出す前にティートは自分の口を使ってルーフィの口を塞いだ。


「~~~~っ!!」


 全く予期しない展開にルーフィはどうしたらいいかわからず、抵抗すらままならなかった。ティートはルーフィの唇から自分の唇を放すと、ルーフィの口に人差し指を当てて言った。


「ルーフィ、大きな声を出しちゃだめ……。周りに聞こえちゃうでしょ?」


 ティートはそう言って笑みを浮かべる。ルーフィは何がなんだかわからなかったが、自分とティートが半裸であることを認識すると、ティートが自分に夜這いに来たんだということを悟った。


「ふふ、ルーフィも起きちゃったしちょうどいいかな。……ルーフィ、私、ルーフィのことが大好きだよ」


 そう言ってティートはルーフィを見つめる。


「――だから、私と同じになろ?」


 ティートはそう言って笑みを浮かべた。しかし、ルーフィはその笑みにどこか邪悪な意思を感じたのか無意識にティートを払いのけようとする。


「ティート、どいて! 今日のティート何か変よ!」


 ルーフィは手でティートをどけようとするも、ティートは頑としてそこから動かなかった。もしかしたらティートは何かに操られているのかもしれないと考えたルーフィは、ティートに神聖魔法を使おうとする。


「……!?」


 しかし、ルーフィの目論見は外れ、神聖魔法は全く発動しなかった。ルーフィはどうしたらいいかわからず、頭が真っ白になる。そこにティートの甘い声が響いた。


「ふふ、抵抗は無駄だよ……? ルーフィはこれから私と同じになって、一緒にマスターに尽くすんだから」


「ま、待って!! ティート!! ど、どうしてこんな――」


 ルーフィが言い終わる前に、ティートは再度ルーフィの口に自身の口を押し当てる。しかし、今回のそれは優しいキスなどではなく、ルーフィの口を文字通り塞ぐような強引なものだった。


「~~~~っ!!」


 ティートはさらに両手でルーフィの顔を掴んでルーフィが離れられないようにする。ルーフィは抵抗したが、普段のティートからは想像もできない凄まじい力の前にルーフィは為す術がなかった。ティートはルーフィの口内に無理やり舌を伸ばして、ルーフィの体内への道を開いた。


 そして既に自身の体内で寄生体を生成していたティートは、愛すべきルーフィの体内へと自身の寄生体を送り込む。そのピンクの肉塊のような寄生体はティートの喉の奥からモソモソと現れ、ティートの舌の上を通って、ルーフィの口内を通過しルーフィの体の中へと入っていく。


「~~~~っ!! ~~~~っ!! ~~~~っ!!」


 ルーフィは何度も叫ぼうとするも口を抑えられているので、声はほとんど音にならなかった。ルーフィの体内に入った寄生体は爆発的に増殖し、次々と周りの細胞に取り付いていく。そしてルーフィの身体に根を張り、急速に同化していった。


「がっ……ぐっ……おっ……あっ……」


 ルーフィは半ば白目を向きながら、口からよだれを垂らし、身体を痙攣させている。ティートはそんなルーフィを恍惚とした目で見つめていた。大好きなルーフィが自分の生み出した寄生体に身体を同化されて、自分と同じ寄生生物へと変化していく――それはティートにとっては至福の光景だった。


「あっ……ごっ……げっ……」


 ルーフィは身体をびくんびくんと震わせた後、意識を失った。ティートはそれを見て満面の笑みを浮かべる。


「ふふ、これでルーフィも私たちの仲間だね。一緒にマスターに尽くそうね」 


 ティートはそう呟くと、マスターであるヴァイスを屋敷に招き入れるために裏口へと向かった。裏口まで着くと、ティートは裏口の鍵を開ける。ティートが裏口を開けると、近くの路地で待機していたローブのような外套を纏った男がティートの方へと近づいてきた。既に寄生生物となっているティートにはそれが誰だかすぐにわかった。自分の仕えるべき主であり、自分を生み出した神でもあるその人は、ヴァイス・クロスフィールドその人において他になかった。


 ティートは静かにヴァイスをルーフィの部屋へと案内した。二人がルーフィの部屋へと入り、ヴァイスが気を失っているルーフィを確認すると、ヴァイスはニヤリと笑った。


「……寄生済みだな?」


「はい」


「ふふ、よくやったぞ、ティート」


「ありがとうございます、マスター」


 ティートは自身の仕える主が笑うのを見て、身体の奥が熱くなるのを感じた。それは今までにない快楽でとても気持ちがいいものだった。ティートは顔を紅潮させ、もっとマスターの役に立ちたいと願った。


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