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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第三章 学院生活 二年目
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学年末

 あれよあれよと時が経って、気が付いたら進級テストの時期が迫っていた。

 去年と違って、私は武術大会に出場していないのでテストを受ける。

 とは言っても、この学院のテスト簡単すぎるから、私には予習復習する必要ないんだけどね。


 でもって、いつものメンバーで去年と同じように勉強会を開いた。


「お~い、リィン?」

「……」

「お~いったら~。しっかり~」

「……」

「あぁ、ダメだこりゃ…」


 何回目かの勉強会でリィンの精神的疲労が限界を突破し、魂の抜けたような真っ白状態になった。何度も揺さぶっても反応しない。

 それから二日後。


「あれ?そういえばホウは?どこ行ったの?」

「ホウでしたら学院長室にいますよ。学院長とナナカ先生からお叱りを受けています」

「え?ホウ、なんかやらかしたの?」

「試験内容を入手しようと職員室に忍び込んで見つかって、逃走にも失敗してお縄になっています」

「何してんのよ…。去年と言いまったく…」


 去年の勉強会にて私にテスト内容の不正入手を依頼してティナにぶっ飛ばされたホウ。

 ティナの話によると、今年は自ら職員室に忍び込んでテスト内容を不正入手しようとしたらしい。

 そんで、あっさり見つかって逃走を図ったものの失敗。御用となり学院長とナナカ先生からガチのお叱りを受けているとのこと。

 ホウ…、普通に勉強すれば成績上位にいるんだから真面目に取り組めば良いのに…。

 そして勉強会を開いている間も、王子殿下の様子はおかしいまま。


 そんなテストの空気一色の中、実は屋敷にシャロルがいない。

 表向きは実家に帰省するというもの。でも本当は私が言い渡した極秘任務で動いている。


 そして時が経ち、三学年進級をかけたテストが開始された。私、開始10分で寝たけど…。


 テストが終わって準備休暇前の登校、つまり二学年として最後の登校日。

 学院会の特殊調査部の面々が、ノワールのもとに集まっていた。


「ノワール部長!短い間でしたが、お世話になりました!」

「部長の意志は、私達が継ぎます!」

「本当にありがとうございました!どうかお元気で!」

「皆さん…、ありがとう。これからの特殊調査部、そして学院会をよろしくお願いしますね」


 ノワールは特殊調査部部長として、みんなから信頼されていたみたいだ。集まった面々の中には、泣いている子までいる。

 ノワールもにこやかに対応している。私をストーカーしていた頃とはエライ違い。ノワールも変わったなぁ…。

 そんなノワールにも、いつでも国を出る状態でいるよう伝えてある。屋敷でじっと待機すると、本人は言っていた。

 そんな事もこんな光景を見てしまうと申し訳なく思えてくる。


「うぇ~ん!!ノワールぢゃ~ん!!」


 そしてそんな別れの空気も私の申し訳ない感情も、ナナカ先生の号泣のせいで台無しになった。

今回の投稿で第三章は終了となります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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