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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第三章 学院生活 二年目
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学院再開。そして、新たな命と決意

 学院が再開されて、私もみんなも登校してきた。

 ノワールもちゃんと登校してきている。あの環境下の中で偉いな。

 武術大会も学院祭も終わって、この先特に行事がないまま学年末へと向かっていく。


 学院会も全員が揃い、無事再開。でも私とシャルは結局また放置プレイ。もう嫌。


 今まで通りな感じの学院だけど、いくつか変わった点がある。


 まず、朝のホームルームと放課後の学院会の集まりにて、ノワール本人から二学年いっぱいで学院を辞める事が発表された。

 私以外の王子殿下を含めた学院生達は一切知らなかったらしく、みんな驚いていた。

 特に学院会特殊調査部の面々は戸惑いが大きいようで、完全に浮き足立っている。基礎を作り上げた初代部長が突然いなくなるっていうんだから、そりゃ戸惑うよね。

 特殊調査部次期部長は、ノワールが後々誰かを推薦するらしい。

 驚きと戸惑いに困惑した空気になっていたみんなだけど、ノワールが退学する事に悲しんだナナカ先生が何故か号泣したおかげで、みんな呆れた空気に変わった。

 ……ナナカ先生?ノワールが辞めるまでもう少し期間あるよ?


 次に、学院の庭が使用禁止になっている事。

 これは単純な事。庭が未だに血だらけなのだ。主に私のせいで。

 ナナカ先生いわく、今は清掃中だそうだ。来週にはもとに戻るとのこと。


 そして変わった事で最も謎なのが、王子殿下だ。

 学院で会ってからどこか様子がおかしい。なんだか無理に明るく振舞っている。

 何か悩んでいるようにも見える。聞いてみてもなんでもないと笑顔で返されるだけ。

 いつものメンバーも殿下の異変に気付いているようだが、みんな思い当たる出来事はないらしい。

 私と同様、質問しても誤魔化されるだけみたい。


 悩んでいるが人に言えない。つまり家がらみ。もしくは国がらみ。

 ……まさか、借金の件?

 考え過ぎとは思えない。十分可能性はある。








 という風に考えているうちに四日が経ったある日の夕食時。お母様から驚きの発言が出た。


「アイラ。お母様ね、妊娠したの」

「………………へ?」

「お腹の中に新しい子供が出来たのよ。アイラに弟か妹が出来るのよ」

「えええええええええ!!!」


 私は驚きのあまり、椅子を倒す勢いで立ち上がってしまった。


「アイラ、気持ちは解るが落ち着きなさい」

「も、申し訳ありません。つい…」

「ウフフ。お母様、頑張るからね」


 いやぁ、驚いた。まさかお母様が妊娠するとは。











 その日の夜。自室でシャロルと話していた。


「驚きましたね。奥様が妊娠とは」

「そうね。…でも多分、私は生まれてくる子の顔を見れないわ」

「借金に関する件ですか…」

「うん。学院での王子殿下の様子の変化が無関係とは思えないの。何かが起こるのも多分すぐ目の前」


 私はここ数日、王子殿下の様子の変化と、ある事を重ね合わせて考えていた。

 ある事とは、私が乱闘を鎮圧した時の事だ。庭は血まみれ、やられた奴は内臓が負傷する程の大怪我または精神崩壊。

 それだけの事を私はした。自分ではやり過ぎとは思ってない。しかし他の目からしてみれば、暴行罪や過剰防衛が認められてもおかしくない。なのに今も音沙汰なし。

 そこに王子殿下の様子の変化と、借金の件を混ぜると、ひとつの仮説が出来上がる。


 まずアストラント政府はグレイシアにお金を返すつもりがない。でもこれ以上催促されると場合によってはアストラント国民に知られる可能性がある。

 なのでグレイシアを落ち着かせる対策として、私を送る事にした。その材料として学院祭で暴れた連中に対する暴行または過剰防衛の罪を私にかぶせ、私の身柄をグレイシアへ引き渡す。

 そういった内容が決定してそれを聞いた王子殿下が、国のためと言えどためらっている。


 私はそう考えていた。考え過ぎとも思ってない。

 そして私は決意を固め、ある計画を練った上でグレイシアへ行く事を決めた。もう考えている時はない。


 私は早速セリアへ密書を送った。私以外にシャロルとノワールも同行する事も伝えた。


 私の推測、王子殿下の変化、これらには一切証拠がない。まして推測には根拠すらない。

 なのに何故か私はアストラントから去る時が刻々と近づいているのを感じていた。







 あれ?思えば弟か妹が生まれれば、跡継ぎが出来て私自由じゃね?

 そうすれば今の全てが私の勘違いでも、好きな時にグレイシア行けるじゃん。


 よく考えたらタイミング以外特に変わんないや。

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