学院祭 二日目
視点がアイラに戻ります。
学院祭二日目。
警備部の一部の部員は無事学院に戻ってきて学院会へ復帰した。でもレイジはまだ病院にいる。
今朝、学院祭の各自行動開始前に学院長から全学院生に昨日の騒ぎの事に関する説明が行われ、学院生達の間ではその話題で持ちきり。
警備部部長のレイジが不良グループを庭へ押し込み、出さないよう指示した咄嗟の判断と、その指令を必死に守り抜いた警備部の活躍は、先生達や学院生達や軍の関係者まで高く評価していた。
公表こそされていないものの、騒ぎを鎮圧したのが私だという事が人づてに伝わり、全学院生から今まで以上に注目の的になってしまった。
反乱連中を一人でフルボッコにした事が学院生の間で話題になって、あちこちで称賛の声をかけられる。あ~もう!恥ずかしい!
警備部の大半を失ってしまった学院会の活動は、他の部署から埋め合わせしたものの規模縮小は避けられず、所定位置に就いての警備ではなくフリーに動いてパトロールという事になった。
つまり自由行動。て言っても自由じゃなかったの警備部だけだったから、そのまま警備部もフリーにしただけなんだけどね。
この意見は私が言ったもので、会長である王子殿下は何も発案していない。
殿下にとって部下である警備部達が大怪我を負った事がショックらしい。朝からずっと発言が空回っていて、まっとうな指示すら出せてない。なので私が代わりに指揮をしていた。
学院会の役員達がある程度散らばり、私にも自由な時間が出来た。昨日一緒に行動していたシャルは今日はクラスメイトと一緒に廻るとの事。
私はノワールと一緒に。と思ったら突然シャロルも付いてきた。
シャロルが昨日どうして学院会室の天井裏に潜んでいたかというと、彼女はここ最近隠密術のレベルアップのために、学院に忍び込んでずっと陰から私を付けているんだそうな。全く気付かなかったよ…。というか、一学年の頃のノワールみたいだよ?それ。
「アイラ様とともに廻れるとは、光栄です」
「今日は一緒に楽しも~!警戒も怠らないように。ところでノワール、お姉さんの調子はどう?」
「少しずつ、感じ取りにくい範囲で悪化しています。処方されている薬もまともに効いていない状態です」
「そう…。何か少しでも元気の出る物買ってきましょう。私からも何か送るわ」
「アイラ様…。ありがとうございます」
ノワールの姉、レイリー嬢は今も病気と闘っている。少しでも活力になる物があれば良いんだけど…。
「それで、なんでシャロルは一緒に付いてきたの?ニコルと一緒じゃなくて良いの?前にニコルと一緒に廻りたいって言ってたじゃない」
「一緒に行こうとしたら追い払われました…。うるさいからと…」
あ~…、シャロルがへこんでる。まぁ、確かにシャロルはニコルと会うたび同じ質問をしつこくしてるからなぁ。ニコルの気持ちも解らなくはない。
「ま、まぁ、屋台とかで何か買って、食べて笑って元気出そ?」
「はい、そうします」
ということで今日一日、ノワールとシャロルで一緒に学院祭を楽しんだ。
今日はトラブルも発生せず、無事に二日目は終了した。




