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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第二章 学院生活
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結果報告

「と、いうことになりました」


 ノワールとの庭でのやりとりの後、私は彼女とともに学院長室へ向かい、学院長とナナカ先生にこれまでの事情を説明した。


「うむ…、なるほどな…」

「事情は解ったけど、人を見続けたり尾行したりするのは良くないよ?どうしたら良いか分からないなら、先生だって相談に乗るよ」

「……」


 学院長は何か考える表情をしながら頷いている。

 ナナカ先生はノワールに注意した上で、自分も相談に乗ると言う。まぁ、教師として当然よね。

 で、ノワールはさっきからずっと目を瞑って黙ったまま。このまま時が過ぎるのを待っているようにも見える。

 全く反応しないノワールに、ナナカ先生も困惑してる。


「ノワール、何も反応しないのは失礼よ。………ノワール?」


 私が声をかけても反応がない。何か様子がおかしい。


「ノワール?どうしたの?」

「すぅ…、すぅ…」


 寝てるよ!この子ーーー!立ったまま熟睡してるーー!なんて器用な子!


「ちょっと!ノワール!起きてー!」

「………へ?」


 私がノワールの肩を掴んで揺さぶると彼女は起きた。


「何してんのよ!寝ちゃダメでしょ!」

「あはは…、ノワールちゃん器用なんだね…」

「すいません…、うっかり…」


 目覚めたノワールを私は叱っておく。学院長目の前にして寝るか?普通。

 ナナカ先生は苦笑いしている。


「申し訳ありません。何の話でしたっけ?」

「ナナカ先生が尾行とか良くないって。何か困った事があれば相談に乗ってあげるって言ってるの」


 一体いつから寝ていたのやら。話を聞いていなかったノワールに、私はナナカ先生が言っていた事を教える。


「アイラ様を見続けるつもりはもうありません。尾行も致しません」

「そう、それなら…」

「それと、アイラ様以外に相談をするつもりはありません」


 ストーカー行為はしないと言ったノワールにナナカ先生は安堵の表情を見せたが、その反応を遮るように冷たい発言をノワールは言い放った。

 相談しないと言われたナナカ先生は、言われた瞬間に固まった。傷付くことサラッと言うなぁ。この子は。


「そんな冷たい事言わないで、せっかくナナカ先生がこう言ってくれたんだから、少しは頼ってみたら?」

「相談内容によりますが、アイラ様がそうおっしゃるなら…」

「う、うん!なんでも言ってね!」


 私が先生へ相談する事を薦めると検討してくれた。

 ナナカ先生は固まった状態から復活はしたものの、ノワールの冷たい発言で軽く傷付いたのか、若干落ち込んでいるように見える。

 そりゃあ、自分が担任を務める学院生に「相談するつもりはない」なんて言われたら当然傷付くよね。遠回しに「信用出来ない」て言われてるようなものだもんね。今度ナナカ先生をフォローしておかないと。

 ところでさっきから学院長も黙ったままだけど…。


「ぐぅ…、ぐぅ…」


 まさかの学院長まで熟睡。みんなどれだけ眠いのさ。


「学院長~!起きて下さ~い!」


 ナナカ先生が必死に学院長を起こそうとするがなかなか起きない。

 長引きそうな気がしたので、学院長の事はナナカ先生に任せて私とノワールは退室した。





 学院長室での話を終えた後、いつものメンバーが私からの今回の件の結果報告を受けるために教室で待機しているので、私も合流しに教室へ向かう。


「では、アイラ様。私はお先に失礼します」

「え?ノワールも一緒に行こうよ、みんなの所。これを機に仲良くなれば良いじゃない」

「先程も申し上げましたが、私にとってアイラ様以外は敵。それはまだ変わりません。今はアイラ様以外の方と仲良くするつもりはありません。もうしばらくお時間をください。

 では、これからよろしくお願い致します。失礼します」


 そう言って彼女は帰ってしまった。

 う~ん…、他の人と仲良くさせるのは時期尚早なのかしら?


(とにかく、みんなのもとへ向かおう)


 私は一人、みんなの待つ教室へ向かった。

 ちなみに計画に協力してくれたシャロルは現在校門の前で馬車と一緒に待機している。今度何かお礼しないとね。

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