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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第十章 視察の道は逸れて
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スキュラ登場

ヘーメス「この作品も第十章だってさ。ヘーパトス」

ヘーパトス「…らしいな」

ヘーメス「でもさ~、僕達出番少なくない?ていうかほぼ出てないよね?」

ヘーパトス「…知らん」

ヘーメス「せっかく天神界から降りてきたっていうのに、出番ないとか作者は僕達をないがしろにする気かな?」

ヘーパトス「…知らん」

ヘーメス「あ~あ~、出番来ないかな~」

ヘーパトス「……」





二人の出番はまだ来なさそうです。

第十章開始です。よろしくお願い致します。

 視察休止宣言の翌日。今日でノーバイン城を出てから一週間が経った。

 そしてスキュラさんや爺やと一緒に海底に行く日。


 朝食後、私は早速準備に取り掛かる。つっても手ぶらだけど。


「そういえば、爺や。私の服装って水着の方が良い?」

「そうですな。通常のお召し物よりも、水着または水を弾く素材の物の方が良いでしょう」


 私が普段着てるセリアが作った服も、私の魔力の動かし方次第で水への耐久性を持たせることが出来る。だからそのまま海に入っちゃっても良いんだけど、今回は長時間海底に潜る上、初めて行く場所でもあるので、出来るだけ対水に適した服装が良いかもと思って爺やに訊ねた。

 前世の頃、ダイビングと言えば普通はウエットスーツだった。でも私は今ウエットスーツを持ってないし、そもそも今世のこの世界にウエットスーツは存在しない。ていうか海とか湖とか池みたいな、いわゆる水中に深く潜る概念がこの世界には基本的にない。せいぜい水面で泳ぐ程度。

 だから水着は存在してても、水着以外の耐水服装はない。


 ということで今日の私の服装は、いつもの肌露出満載ドレスではなく、徹底的に布面積を削ったマイクロビキニ。これはグレイシアに来たばかりの頃にセリアから貰った物の一つ。


「お嬢様…、いつの間にそのような水着を…」

「まだグレイシアに来たばかりの頃に、あんたがセリアの作った服に拒絶反応起こしてアリスに介抱されてる間に試着して貰ったやつの一つよ」

「さ、左様でございますか…」


 なんでか困惑してるシャロルは放置しておいて、髪型もいつもの後ろ三つ編み一本結びではなく、シンプルにポニーテールにした。ただし前髪と横部分はいつもと変更なし。

 なお、髪色、瞳の色は変更なし。…私、色変える時あるのかなぁ…。


「アイラ様、お肌キレイ…。体型も女性の理想像そのままで美しい…」


 あー、なんかジーナが目をキラキラさせながら満面の笑みでメッチャ見てる。これノワールと同じ状態じゃん。ヤバイよ~、コワイよ~!


「キリカさんもあーいう水着似合いそうですよね」

「確かに。今度着てみては?」

「イヤイヤイヤ無理です!似合いませんし、私なんかが着たら恥ずかしくて人前に出られません!」


 アテーナとアルテがマイクロビキニをキリカに着させる案を言い出して、それにキリカが慌ててる。

 キリカはアテーナやアルテと随分仲良くなった。一緒にいる時多いし。


「アイラ様。スキュラさんがご到着されたようですぞ。砂浜にいると念話が入りました」

「解ったわ。なら早速行きましょうか」


 爺やの報告によると、スキュラさんが到着したらしい。

 私は砂浜へ向かう。みんなも一緒に砂浜に付いて来る。


 近くの砂浜に移動すると、砂浜の端っこにある岩の上に、見覚えのある女性が座っていた。


「スキュラさん!」

「ハァイ、アイラ様。こうして直接会うのは初めてね」


 私の呼び掛けにスキュラさんは片手を軽く上げてウィンクした。

 スキュラさんは神獣達との契約時に映像で見た時よりも若々しくて美人。そして雰囲気メッチャ大人っぽい。サッパリ系のお姉さんって感じ。

 髪色は映像で見た通り緑色で、ロングヘアーをウェーブさせて流してる。

 胴体の豊満な胸には大きな貝殻が付いてるんだけど、貝殻を固定させるための紐らしき物すらない。あれどうやって肌にくっ付いてるんだろう?

 下半身には脚が存在せず、魚の形。鱗があって、先端はヒレになってる。まさに言い伝えられる人魚の姿そのまま。


「改めまして、アイラです。よろしくお願いします」

「スキュラよ。よろしくね。映像越しで見るよりずっと可愛らしくて美人ねぇ~。羨ましいわ~」

「いえそんな。スキュラさんこそ美人で大人っぽいですよ」

「あらそう~?ありがと」


 私がスキュラさんを褒め返すと、スキュラさんは私の頭を撫でてきた。…濡れてる。


「…世事だって気付きなさいよ。ポンコツ」


 エキドナさんがボソッと言い放った言葉に、スキュラさんの動きが止まった。そして怒りの表情でエキドナさんを見た。


「ちょっとあんた今なんつった?」

「アイラ様が世事で褒めたって事に気付けって言ったのよ。ポ・ン・コ・ツ!」

「なんですってこの年増としまつぼね!」

「とっ…!なんですって~!」

「なによ~!」


 なんかスキュラさんとエキドナさんが喧嘩し始めた。この二人、もしかしなくても仲悪い?


「アイラ様、お気になさらなくても大丈夫でございます。あの二人は昔から折り合いが悪く、会えば必ずこのようなやり取りをなさっていますので。

 お二人とも互いの能力や実力は内心で認め合っているのですが、性格上で合わないようでしてな」

「そ、そうなんだ…」


 爺やが丁寧にスキュラさんとエキドナさんの仲を説明してくれた。神獣にもそういう関係ってあるんだね…。


「海中でしか生活できないくせに生意気よ!あんた!」

「あら~?それは人魚族に対する侮辱ということかしら~?死罪確定で今からでも海に引きずり込んでやるわ!」

「やれるもんならやってみなさいよ!今日こそ陸に引き上げてやるわ!」

「お二人ともいい加減にしてください!契約している主の前でみっともありませんよ!」

「「はい…」」


 二人の言い合いはオリジン様の一喝で治まった。やっぱオリジン様最強説…。


「ヴヴン!とにかく今日から明日にかけて海へアイラ様を招待するわ。アイラ様にはお付きがいるようだけど、今回はアイラ様だけっていうのはリヴァイアサンさんから聞いてるわよね?」

「はい、聞いてます。あ、せっかくなんで紹介しておきますね」


 私はシャロルとキリカとジーナを紹介した。天神界メンバーであるアテーナとアルテは紹介されずとも情報が行っていたらしい。


「アルテミス…だっけ?直接会うのは初めてね。アテーナは…、久しぶり」

「はい、お久しぶりです」


 スキュラさんは何故かメッチャ優しい眼差しでアテーナを見てる。対するアテーナは微笑んでるけどいつも通り。


「スキュラさんは元々アテーナと交流あったんですか?」

「ええ。彼女の事はオリジンよりも先に知ってたわ」


 オリジン様よりも先。つまりアテーナがまだ竜族として龍帝国にいた頃から知っていたと。

 てことはスキュラさんは二千年以上前から海で生きてるってこと!?


「にしても本当に久しぶりね。元気そうで何よりだわ」

「スキュラさんこそ、若々しくお変わりなさそうで」

「いや~、それほどでもないわよ~」

「だから世事だと以下略」

「あぁ?」

「はぁ?」

「お二人とも!」

「「はい…」」

「あはははは…」


 スキュラさんとアテーナの会話の最中にエキドナさんが再びスキュラさんに喧嘩を売り、対立し始めたところで再びオリジン様が一喝した。

 さっきと同じ展開に私は苦笑いしか出来ず、私のお付き達も苦笑い。精霊達や神獣達はヤレヤレと肩をすくめていた。

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