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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第七章 それぞれの行動と進歩
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一か月ちょっとぶり

視点がアイラへ戻ります。

 キリカに王都の街を低空飛行してもらった後、ノーバイン城の城門広場に着陸した。

 私は浮遊魔法でキリカから降り、キリカもヒト型バージョンに戻る。


「お疲れ様。飛び回ってもらっちゃってごめんね?疲れてない?」

「問題ありません。お気遣いいただきありがとうございます」


 キリカの様子から疲労等は窺えない。多分大丈夫そう。

 ちなみに余談なんだけど、キリカの荷物は全て私の異空間収納の中にある。

 キリカは当初、自分の大量の荷物を飛行中の間は口にくわえて持って行くつもりだったそうな。

 その話を本人から聞いた私が、さすがにそれはどうかと思って強制的に荷物を預かり、異空間収納へつっこんだ。

 キリカって時々大雑把ていうか、適当なところあるよね。


 話を戻して周囲を見渡すと、広場にいた役人や兵士がみんなこっちを見てた。


「あれは…、もしかしてアイラ侯爵閣下か?」

「竜と一緒に来たということは、龍帝国から戻ってきたのか?」

「なんだか、雰囲気がかなり変わってないか?」


 周囲からいろんな言葉が聞こえてくる。しかし誰も近寄ろうとはしない。

 さてはて、まずはどこへ向かうべきか…。別館?それとも政務室?


「アイラアアァァァァァ!!!!」

「え?うわぁ!セリア!?」


 目的地を考えてたら私の名を叫ぶ声が聞こえたのでその方向を見たら、セリアが凄まじい勢いで私に向かって突っ込んできた。

 私は慌てて受け身体勢をとったけど、セリアが完全にノーブレーキで突っ込んできたので受け止めきれず、結果自分の立っていた位置から2メートル程後ろへずれた。


「アイラだぁ!お帰り~!あ~!ひっさびさのアイラの温もり!アイラの匂い!」

「た、ただいま…。分かったから落ち着いて…」


 なんかテンション上げまくりで私に抱き着くセリアを、私は落ち着くよう促す。


「アイラ成分不足だったんだから久々に吸収できてテンション下がんないよ!ていうかアイラ、目の色変わってる~。メッチャキレイ…」

「ありがと。あんたも少し雰囲気と目の感じが変わったかしら?ところでアイラ成分ってなによ」


 瞳の色をキレイと言ってくれた事にお礼を言いつつ、アイラ成分とかよく分かんない発言に私はツッコむ。

 直後、セリアの側近達や私に近い面々がぞろぞろとやってきた。


「わぁ~!アイラさんも雰囲気変わってる!瞳の色も違う!お帰りなさい!」

「お帰りなさい。アイラ殿」

「お帰りなさい」

「ただいま戻りました。リリアちゃん、アリス、オルシズさん」


 リリアちゃんは元気に、アリスは平然と、オルシズさんはクールに。セリアの側近達は今までと変わらずな対応で迎えてくれた。


「アイラお嬢様、お帰りなさいませ。お疲れ様でございました」

「ただいま、シャロル」


 シャロルは深々とお辞儀をして笑みを見せてくれた。

 鍛えてた事はハルク様から聞いてるけど、見た目は変わりなさそう。


「アイラ様、お帰りなさい。一足先に精霊窟より帰還させていただきました」

「ただいま。ノワールもお帰りなさい。お互いお疲れ様ね。今までよりもずっと美人になったわね」

「そ、そんな…。美人なんて…」


 ノワールは最後に会った時よりも少しだけ髪が伸びてるし、瞳の色も変わってる。

 纏う雰囲気は確かに人ではない。半精霊化した影響なんだろうな。

 でも私が美人って言った時の照れくさそうな反応はカワイイけど。


「お帰りなさいまし。アイラ様」

「お帰りなさい。アイラ様」

「無事に帰ってきてくださってなによりです」

「ただいま。爺や、アテーナ、アルテ」


 爺やと仲良し護衛二人組も笑顔で迎えてくれた。三人も特に変わりなさそう。


「お帰りなさい。みんなでお帰りを待ってましたよ」

「ただいま、エウリア。メリッサは?」

「一人で警備継続中です。私がお任せしてきちゃいました」


 つまりエウリアは妹のメリッサに警備を丸投げしてきたと。いいのか?それ。

 ていうかエウリアの格好…。


「エウリア、あなた何か司令官的な役職にでもなったの?」

「いいえ?今まで通り警備兵ですよ」

「警備する人が着る服じゃないでしょ。それ」


 エウリアの格好は大きく様変わりし、胸板を露出させた紫色のコルセットにラベンダー色のロングスカート。靴も黒色のブーツ。

 頭にはアニメの司令官が被ってそうな帽子に、首から背中にかけては襟がとても高い黒色マントを羽織っている。

 その格好はホントにアニメに登場する巨大組織の司令官のようだ。


「ところで、そこのキリカ氏はいつまでいるの?」

「あ、キリカなんだけど、今後は私と行動を共にするから。別館に入居させても良いでしょ?」

「そーなの?う~ん、ひとまずは別館に行こうよ。それから色々話そ?」

「りょーかい。それじゃ行きましょ」


 みんなのやりとりに置いて行かれてたキリカに目を向けたセリア。

 私が簡潔に事情を話すと、一旦別館へ行く事を発案してきた。

 私もキリカも他のみんなも特に異論はなかったので、セリアの案に従い、別館へと向かった。


 この約一か月という間、それぞれがいろんな行動をした。そしてそれぞれが新たなものを手に入れ、再びここに集まった。

 これからはきっと、この面々と足並みを揃える事になる。

 私も伝説と契約する目的は果たした。でも次の目標を立てる前に、今は少しだけ休憩しよう。そう思った。

今回の投稿で第七章は以上となります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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