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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第六章 伝説との契約
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雰囲気変わった?

 みんなと会話しているうちに、アテーナとアルテが戻ってきた。天神界メンバーへの報告が終わったようだ。

 護衛二人が加わった頃、私はたまたまトイレに行った際にある事が気になった。それは私の神気の事。


 神龍と契約すれば滝のように溢れ出す神気。今も相当流れているはずなのに、アリスが城門前でその事に触れたきり誰も何も言わない。それが不思議に感じた。

 私は思い切ってみんなに聞いてみる事にした。


「ねぇ、みんな。私が帰って来てから私の雰囲気とか変わったって思わない?」


 私が質問するとみんな黙ってしまった。

 セリア、神獣組、護衛二人は私の神気を解っている。それ以外の面々がアリス以外みんなしてノンタッチなのは何故なのか。

 しばらくするとシャロルが口を開いた。


「お嬢様が帰られた時から明らかに雰囲気が変わってらっしゃる事には気付いてはいましたが…」

「女王陛下より詳しく話を聞きまして、雰囲気の事をやたら気にするよりいつも通りに接しようということになっていました」

「変に気にしてアイラさんが不快な思いをしたら嫌だなって思って…」

「私は気にしなくて良いよって言ったんだけどね~」


 シャロル、オルシズさん、リリアちゃんがそれぞれ発言した。

 どうやらみんな私に気を使ってあえて言わなかったようだ。なんと優しい…。

 でも最後にセリアが言った通り、特に気を使う必要はない。


「別に無理に普段通りにしなくて良いわよ。私の事を見る感覚が変わったのなら、思った通りに接して。で、私って今どんな風に見えてるの?」


 私は気遣い無用と言った上で、自分がどう見えているのか聞いてみた。


「なんと言いますか…、良い意味で威圧的な感じがします。神々しいとも言いますか…。以前に初めてオリジン様とお会いした時の感覚に似ています」

「なんだか初めて会った時より美人に見えるなって思いました」

「ご本人の前で失礼だとは思いますが、自分は少し恐怖のようなものを感じました」

「私は城門で少し触れはしましたが、改めて言いますと何故か勝てないと思いました。戦う事もないのに」


 シャロルは前にオリジン様に見惚れてたけど、それと同じ感覚を感じたようだ。

 リリアちゃんは率直に嬉しい言葉。

 オルシズさんは反対に恐怖面を感じ取ったらしい。ハルク様の説明にもあった通りだな。

 アリスは騎士らしいコメント。見惚れさせるのも畏怖させるのもこっちが上ということを示すわけだから、アリスの感覚も納得できる。


「そういえば街に戻って別館に着くまで大勢の人とすれ違ったけど、別になんともなかったな。なんでだろ?」

「「え?」」


 みんなの発言を聞いて、ふとここに帰るまでの状況を思い出した私は、何も起こらなかった事に疑問を感じたけど、そんな私の発言を聞いたアテーナとアルテが驚いた表情を見せた。なんで?


「アイラ様、気付いていなかったのですか?」

「周囲の人々みんなアイラ様を見てましたよ?」

「え!?マジで!?」


 アテーナとアルテの発言に今度は私が驚く。


「アイラ無神経過ぎ~。ウケる~」


 なんでセリアがウケてるのか分かんないけど、無神経だったのは否定出来ない。

 もっと周りに気を付けよう…。以前はメッチャ人の目気にしてたのに、どうしちゃったんだろ?私。


「まぁ、アイラの雰囲気も無事に変わって、後は二つの事だね」


 雰囲気が変わる事が無事と言うかどうか分かんないけど、セリアの言う通り大きな事があと二つ。

 この二つが終わらないと、国を見る事もおそらく出来ない。


「残り二つ…。お嬢様が神龍様と契約して龍帝になられる事と、ノワールさんがハルク神様の装備一式を継承する事ですか…」


 シャロルが言った通り、私は神龍と契約して龍帝に就任する予定。ノワールはハルク様が生前愛用してた装備一式を継ぐ予定だ。

 私は一時的にここを離れてシュバルラング龍帝国へ行かなくてはならない。行ったらしばらくはグレイシアに帰る事は出来ないだろう。

 ノワールの装備継承の件はオリジン様から説明がないと何も分からない。


「今どう考えてもなるようにしかならないわよ。龍帝国の使者がいつ来るか分かんないし、ノワールの装備の事だってオリジン様からの説明がないと何も分かんないし」

「ま、そだね」


 この話はここで終わって、みんなで昼食を摂ろうという話になった。

 現在時刻はお昼時を少し過ぎた頃。私達は一緒に食事を摂り、その後オルシズさんとリリアちゃんは仕事に戻って行った。

 シャロルは爺やを連れて使用人専用の区画へ向かった。部屋へ案内した後に使用人専用の設備の案内もするらしい。

 使用人専用とか言ってるけど、シャロルと爺やの他に護衛のアテーナとアルテ、警備のエウリアとメリッサもいるから、もはや使用人とか関係なくなってる気がする。

 アテーナとアルテの護衛二人は私の特訓メニューを考えると言って別館から出て行った。なんか過酷なメニューを作ってきそうで不安…。

 アリスはこれから軍の兵士と模擬戦があるらしく、その準備のため別館から去って行った。

 オルトロスは気が付けば座っていた位置で昼寝している。ザッハークもその隣で鼻提灯を膨らましながら寝ていた。


 結局別館リビングで体勢が変わらなかったのは、私とセリアだけだった。


「そういえば、アイラが龍帝国行ってる間どうしよう…」

「どうしようって何が?」

「不眠症と物事のヤル気不足になる恐れが…」

「なんでよ。普通に寝てりゃ良い話でしょうが。ヤル気は出せよ」

「無理だよ~!今の睡眠スタイルから急に変えることは出来ないよ~!アイラがいないと何もヤル気出ない~!アイラ依存症な事くらい分かるでしょ~!」

「分からんわ!なによアイラ依存症って!自覚あるなら克服しろ!我儘言わない!」


 この後ずっとこんな展開が続き、結果一日中動かずに過ごしていた。

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