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異世界で最強 ~転生と神の力~  作者: 富岡大二郎
第六章 伝説との契約
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朝食中。と、オリジン

 オリジン様がいろんな話を語ってから三日が経った。

 ハルク様やオリジン様の過去、サポートしてくれてる人達の関係性。本当に色々聞いたけど、それを知っただけで何か変わるわけではない。

 なので私達はいつもと変わらない生活を送っている。


 セリアの側近達が神力を浴びてる可能性がある事については、後日セリアが三人に内容を伝えた。

 リリアちゃんは驚いてオロオロしてたけど、オルシズさんとアリスは至って冷静だった。「どうなろうとやる事は変わらないから」というのが二人が冷静な理由らしい。


 話を戻して今私は朝食中。私とセリアはここが住まいなので居て当然。シャロルも私の専属メイドだし、アテーナとアルテは私の護衛。エウリアとメリッサも別館警備兵なので当然一緒にいる。つまり別館住まい組なのだ。

 しかし、別館に住んでいないのに毎日朝からここにいる人物がいる。ノワールである。

 ノワールは既に私の部下としての立場を持っていて、ノワールのための部屋も用意されている。でも彼女はここにいる。いない時もあるけど、ほとんどいる。

 グレイシアに移住してからほとんど別館に来ているため、みんなも違和感を持たずにいる。

 悪い事じゃないんだけど、いい加減他の人と関わり持たないのかなぁ…。


 そうしてみんなで朝食を摂っていると、オリジン様が現れた。


「おはようございます。朝早くにすいません…て、朝食中でしたか。失礼しました」

「おはようございます。オリジン様。別に構いませんよ。何かお知らせですか?」

「ふぉふぃふぃんふぁまふぉふぁふぁふぉふぁんふぁうぇへふ?」

「女王陛下…、何をおっしゃってるのか全く分からないんですが…」


 私は普通に挨拶して、オリジン様の謝罪を受け止めた。

 セリアも何か言ってるけど、ご飯を頬張った状態で喋ってるので何を言ってるのか分からない。

 そこにめずらしくノワールがツッコミを入れた。


「んぐ、オリジン様も朝ごはん食べてく?って言ったの」


 ご飯を飲み込んだセリアは改めて発言を言い直した。


「私は大丈夫です。お気持ちだけ受け取っておきます」

「あの、それで今日は?」


 セリアの誘いをオリジン様はやんわりと断る。そもそも精霊は何を摂取して存在してるのかしら?

 オリジン様が断った後、シャロルが要件を聞いた。


「いくつかお知らせがございます。まず神獣がグレイシアに到着しました。アストラント方面の平原に集まっています。アイラさんは準備が整い次第、平原へ向かってもらいます。私がご案内しますので」

「分かりました。お願いします」


 いよいよ神獣のお出ましか。精霊契約からほとんど経ってないのに早いな~。

 神獣って言うくらいだから、デッカイ狼とか豹とか、鳳凰みたいのとかいるのかな~?


「それと神龍よりハルクを通して情報が入りました。竜族が行った儀式にてアイラさんが龍帝候補に挙がったそうです。およそ半月後にはシュバルラング龍帝国より使者が来ると思われます」

「ん~、それなら迎える準備はしておかないとね」


 神龍は私を龍帝にさせるための誘導に成功したようだ。竜達も動き出したか。セリアも迎える準備を整える気みたい。

 それにしても半月後か…。てことはグレイシアに移住してから精霊、神獣、神龍と接触、契約するまで約一か月しか経ってないことになるじゃん!イベント盛り過ぎにも程があるでしょ…。

 こういうのって普通、いろんな経験を積んで自分自身が成長してから伝説と出会うのが異世界ストーリーってもんじゃないの?

 私未だに街すら散策してないし、完全に順序逆だよね?

 ……私、神力滝漏れの中で街中歩くの?目線気にしすぎて引きこもりになりそう…。


「ノワールさん。ハルクの装備の件で詳しい説明をしたいと思っています。本日の夜、お部屋の方にお邪魔してもよろしいでしょうか?」

「はい、構いません。お待ちしています」

「なお、説明をノワールさんにご理解いただいた上で、後日アイラさんとグリセリアさんにも説明致します。万が一緊急の出来事が起きた場合に備えての対応で不備があってはいけませんから。もしかすると、国家総合監査会の出番が来る可能性だってありますからね」

「分かりました。お気遣いありがとうございます」

「では私は街外れで待機しています。後ほど合流致しましょう。それでは」


 オリジン様は一瞬で消えた。

 ハルク様もそうだけど、オリジン様も言う事を言い終えるとさっさといなくなるタイプだな。


「ふぅ、なんだかこれからいろいろありそうね」

「アイラの雰囲気がどんな感じになるのか楽しみだな~」

「私のすべき事は変わりません。この場所でお帰りをお待ちしております」

「今日、私は部屋にこもっていて良いでしょうか?オリジン様が何を話されるか分かりませんから、心の準備をする時間が欲しいです」

「アイラ様、今回は我々も同行します」

「思えば護衛を率いての外出は初めてではありませんか?お願いしますね」

「私達は変わらず別館警備に徹します」

「…ん…」


 私は天井を見上げてため息をつく。

 セリアは私がこれから神気の変化によって雰囲気が変わる事が楽しみらしい。ホント他人事だな。

 シャロルはいつも通りを宣言している。

 ノワールは心の準備をしたいらしい。総合監査員は基本自由行動なので、部屋にこもっていようが問題ない。

 アテーナとアルテの護衛二人は、今回は同行するらしい。アルテの言う通り、二人を引き連れて歩いた覚えが今までない。

 エウリアは変わらずに警備を行う事を宣言し、メリッサも頷いている。


 朝食を済ませた後は各自行動。私は外出準備を済ませ、アテーナとアルテを連れて城を出た。

 いよいよ生物界の伝説、神獣とご対面だ。

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