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きみと、生きたい
フィクションですが、ほぼ作者の実体験をもとに書いてます。これを読んだ方に、少しでも希望をもってもらえたら、と思います。
「私、いつからこんなになっちゃった…?」
鏡台の前で、ぽつりと呟いた。
大きなため息とともに。
私は、普通の子だと思った。
普通に好きな人ができて、両思いになって、
手を繋いで、キスをして、抱きしめられて。
すごくすごく怖いけど、ドキドキしながら
大好きな人に初めてを捧げて…。
でもそれは、叶わなかった。
自分の意思でぶち壊した。
気づいたら私、昨日と今日で違う人と
キスをしてる。
そこにはなんの気持ちもなくて、
ほんの一瞬の快楽と、虚しさだけが残った。
「ほんと、いつからこんな子になっちゃったんだろ」
そう呟いて鏡を見る。
お風呂上がり、1日ぶりに見る自分の素顔は
思ったよりも汚くて、私はまた絶望感に
打ちひしがれてしまった。
もう夜の12時を回っている。
眠りたいのに、涙が突然溢れてきた。
こんなふうに意味もなく涙をながすのは
珍しいことではなかった。