おっさん、情報を得る
新年初投稿です。
新年早々体調不良と風邪の為ダウンしてしまい、間が空きすぎました。
体調のマシな時に、主人公のステータス値の計算間違えに気が付き数値が変更されています。
確認してみて下さい。
おっさんは勧められた席に着く間に店員にコーヒーを頼み、銅貨を払い、目線を走らせ3人を観察する。
恐らく戦士であろう青年(革鎧に長剣、小型盾を装備)に、神官らしき女性(クラバル師が着用していた物と類似している神官衣、首から掛けた聖印、小振りな槌矛)、魔導士と推察出来る少女(恐らく初心者用と思われる杖に黒味がかったローブを着用)と良く有りそうなパーティーである。 後は盾役か斥候役を担う職業がいれば理想的なパーティーとなるだろうと思われる。
【鑑定掛けとこかな。】
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名前 ウェルシュ・ステイマート
称号 貴族の庶子 英雄を目指す者
職業 剣士
年齢 18
レベル 5
HP 205/205 MP 192/192
筋力 53 敏捷 48 器用 46
知力 45 耐久 52 幸運 49
物攻 98 物防 101
魔攻 93 魔防 97
スキル
簡易鑑定 言語理解 剣術2 盾術1 体術1
投擲1 礼儀作法4
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名前 ダリア・バルトローク
称号 女傑 闘う巫女
職業 神官
年齢 23
レベル 12
HP 339/339 MP 433/433
筋力 93 敏捷 72 器用 98
知力 145 耐久 80 幸運 78
物攻 171 物防 162
魔攻 214 魔防 202
スキル
神聖鑑定 言語理解 回復魔術7 槌矛術3
体術1 礼儀作法3
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名前 ミルファ
称号 風神の愛し子 知識の探求者
職業 魔導士
年齢 15
レベル 5
HP 155/155 MP 244/244
筋力 35 敏捷 33 器用 72
知力 85 耐久 36 幸運 46
物攻 93 物防 75
魔攻 135 魔防 111
スキル
鑑定 言語理解 杖術1 精霊魔術1
風魔術5 薬剤作成1
加護
風神の加護
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【なんか、この子らの称号やスキルが可笑しいし加護持ち迄おるで。 レベルとスキルが合ってなさすぎるやんけ。】
おっさんはやって来たコーヒーを一口飲んで切出した。
「それで、どう言った要件でしょうか?」
「俺はウェルシュと言います。 こっちが神官のダリアで、そっちが魔導士のミルファです。 俺達は3人で『風の翼』って言うパーティーを組んでいるんですが、貴方に俺達のパーティーに参加して欲しいんです。」
ウェルシュは立ち上がり興奮した様におっさんに話しかける。
「俺は簡易鑑定のスキルを持っています。 これは名前と職業、HP、MP位しか分からないんですが、貴方を拝見して是非ともパーティーに入って貰おうと思ったんです。 俺達のパーティーにはあと前衛と斥候が必要だと思ってます。 ソロの方を見ていて貴方程強そうな方は中々をいません。 是非検討して貰えませんか。」
おっさんが答えようとすると、ローブの少女がおっさんの顔を興味深そうにしげしげと見て聞いてくる。
「アンタは何者? 称号が召喚者ってなってるけど勇者? 勇者なら職業が勇者になる筈なんだけど? レベル3で剣士なのに信じられない程の高ステータスに6大魔術が最大レベル。 加えて精霊魔術、回復魔術迄最大レベルなんて普通はあり得ない。 もう一度聞くけどアンタは何者?」
【鑑定持ちって結構おるんかいな? 儂の情報駄々漏れやんけ。】
「何者かは答える気は無い。 パーティーの勧誘は検討はしときますと答えときましょうか。 他に無ければ失礼。」
おっさんはそう言うと席を立ち先程より空いている受付へと並んだ。
おっさんの立った席では若干揉めている様だったが、おっさんは知らんぷりをして受付を進んでいると、ギルド職員がやって来て声を掛けてきた。
「ユージさん、ギルドマスターが話があるそうなので執務室迄お出で願えますか?」
おっさんは別段用事がある訳でも無いし、この前の情報の続きかなと思ってギルドマスターの執務室へと向かった。
執務室に着くと疲れた表情のバルバロッサがおっさんを迎える。
「まあ、掛けてくれ。」
おっさんがソファに座るとバルバロッサは向かいに座り切り出す。
「早速だが小鬼の件だ。 おまえが小鬼と遭遇した場所、その南の森に新たにダンジョンが発見された。 何人かの冒険者からも同様の報告がある。 恐らくお前が遭遇したのはダンジョンから溢れた小鬼がヴイシュマール辺境伯の武器を輸送していた馬車を襲いそのまま森に居着いた小鬼だと思われる。」
バルバロッサは自分の紅茶を飲み一息つく。
「一つ聞きたいのですが。 ダンジョンが出来ると小鬼が溢れるものなんですか?」
「お前さんが知らないのは当たり前か・・・。 ダンジョンには概ね2つの出来方がある。 ダンジョンコアが出来て直ぐに出入口が出来る浅層型、ダンジョンコアが出来何層も階層が形成されて出入口が開く深層型だ。 浅層型は浅過ぎて冒険者に発見され易いので魔物も狩り易い。 初心者向きなので絶えず初心者がいるので驚異にはならない。 深層型は階層を形成されて行く最中に大量の魔物も生成されるようで入口が開くと押し出される様に弱い魔物がダンジョンから溢れる。 今回は深層型のダンジョンで溢れたのが小鬼だった様だ。」
「その出来たダンジョンは入っても良いのですか?」
「管理がこれからだから余り入って欲しくは無いんだが制限は出来んよ。 自己責任だな。 情報を挙げた冒険者達は発見してから暫く探索して、ある程度の階層を調べてからギルドに報告を挙げている。 そいつ達も報告後本格的に探索を開始した様だ。 何人かの知人にも話した様だから知っている奴達はダンジョンに出入りしている。 国には管理の為届けを出してあるがギルドの出張所を建てなきゃならん。 困ったもんだ。 お前さんも入るなら気を付けろよ。 地下3層迄の情報だが小鬼系統しか今の所出て来ないらしい。」
おっさんはバルバロッサに挨拶をして執務室を後にした。
誤字脱字ありましたらご報告下さい。
作中バルバロッサが出てきますが、ギルドマスターです。




