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異世界漫遊するおっさん  作者: 田舎老人唯爺
第一章 聖シルバーナ皇国 王都ルパーナ編
12/23

おっさん、再びギルドマスターと会う

風邪等の体調不良で日にちが大幅に空いてしまいました。


今回は会話が多いです。


H30.11.11 誤字脱字と口語文章の若干の変更しました。

 城門にたどり着いたおっさんは作業をしている男達をじっと見る。

 おっさんのギルドランクの依頼には土木作業が多いからだ。

 一通り作業風景をみたおっさんは、ギルドへと向かう。

 先に買取カウンターで魔石、討伐報酬を得ることにする。

 魔石40個で大銀貨4枚、討伐報酬が小鬼(ゴブリン)13組と1匹で大銀貨2枚と小銀貨6枚、銅貨5枚となった。

 

 おっさんはカウンターの厳つい親爺にこの辺りでのゴブリンの生態や棲息数等を聞いてみると概ね3匹で行動し、棲息数はかなり少ないとのことである。

 それを受け、ギルドマスターのバルバロッサに会えるか聞いてみる。


 「おいマリー、バル坊は今手隙か聞いてきてくれ。 その後で、このあんちゃんのギルドランクの更新を頼む。」


 親爺はニヤリと微笑みマリーベルにサムズアップを行う。


 「ジャック、ギルドマスターをバル坊呼びは感心しませんよ。 それと、ランクアップ処理は貴方でも出来るでしょう?」

 「バル坊はバル坊だから仕方ないわな。 それに俺はちまちました書類仕事は性に合わん。」


 マリーベルが溜息を付く傍らジャックと呼ばれた親爺は豪快にガハハと笑っている。


 「それでユージさん。 ギルドマスターにどう言った要件でしょうか?」

 「小鬼(ゴブリン)の件とお伝え頂ければ解ると思います。」

 

 マリーベルは話を聞くと小走りに階段を上がっていく。


 暫くするとマリーベルが降りてきてユージに声をかけてきた。


 「ユージさんギルドマスターに会っている間にランクアップ処理を行いますからギルドカードを拝借します。 執務室でお待ちなので、お向かい下さい。」


 ユージはマリーベルにギルドカードを渡すと階段を上りギルドマスターの執務室へと向う。

 執務室のドアに3度ノックをすると入室の許可があったのでユージはドアを開き中へと入った。


 前回と同様に執務机とソファーセットがあり、ソファーにはバルバロッサが腰掛け、その後ろに黒尽くめで顔を隠した小男が立っていた。


 「小鬼(ゴブリン)の件だそうだが、まぁ兎に角ソファーに座ってくれ。 後ろの顔を隠した男は副ギルドマスターのハインツだ。 丁度お前さんに確認したい事もあったんで良いタイミングだった。 どう言った話だ?」

 「小鬼(ゴブリン)の装備と出現数なのですが、前回同様に南門から出て街道を外れ30分歩いた野原、つまり前回と同じ場所なんですが、そこで再び魔術の練習をしていると槍持ちの小鬼(ゴブリン)が又20匹森から飛び出してきたのです。 その出てきた小鬼(ゴブリン)は全て討伐したのですが、流石に3度目は無いだろうと思っていながらも三度魔術を放つと再度小鬼(ゴブリン)が20匹出てきたのです。 この20匹も討伐しましたが武装が変わり、小剣(ショートソード)5本、槍5本、粗末な棍棒10本でした。 いくら何でも小鬼(ゴブリン)が出て来すぎですし、装備が良過ぎたので再度の報告をしに来たのです。」

 「此方でも色々と調査した結果、小剣(ショートソード)や槍はヴィシュマール辺境伯が常備軍用の補充の為と称し、この街の武器商に依頼を出した物の一部だった。 小剣(ショートソード)25本、槍25本、斧槍(ハルバード)25振、大型弩砲(バリスタ)2丁を載せた馬車が1週間前にこの街を出ている。」


 バルバロッサは一息付いて後ろに立つハインツに視線をやり発言を促す。


 「副ギルドマスターのハインツだ。 斥候(スカウト)をしている。 よろしく頼む。 私の調べた所によると、現在ヴィシュマール辺境伯領では大幅な軍の再編予定がある。 常備軍3000人を5000人に増員し、領内の徴兵制を改め徴発から兵役義務へと移行する。 また常備軍とは別に治安隊と呼ばれる組織を編成し領内の治安維持を担当させる予定だそうだ。 これに伴い多量の武器、防具が必要となり自領での生産が追い付かず王都ルパーナでの調達となったようだ。 まあ、殆どは工都ベロワでの調達のようだが・・・」

 

 ハインツはバルバロッサに視線をやり、何処まで話すかを慮る。


 バルバロッサは視線を受け頷き全て話して良いと首を軽く振り促す。


 「ベロワでの発注数は把握出来てはいないが、通常であれば全てをベロワで賄えるはずだ、だが今回の武器に関しては態々ヴィシュマール伯本人が王都に来て注文している。 また、訪れた武器商も普段大型弩砲(バリスタ)を扱う規模の商店では無い。 ヴィシュマール伯の行動や調達した商店など不可解であるし、大型弩砲(バリスタ)が有ると言ってもこの街から出た馬車の積載量が少なすぎる。 その馬車に載っていた筈の武器を大量の小鬼(ゴブリン)が持っていたのも解せん。 まあ、馬車が大量に発生した小鬼(ゴブリン)に襲われた可能性も否定出来んのだがな。」


 ハインツは吐息をついて話し終わる。


 「現在、ギルドでは小鬼(ゴブリン)の大量発生が無いか四方に人をやって確認している。 ヴィシュマール辺境伯の不可解な行動、武器を送り出した商人の調査を行っているが、ヴィシュマール辺境伯の件は政治が絡んで来るかもしれん。 ギルドとしては政治が絡んだ場合は国に報告して、手が離れる。 絡まなかった場合は小鬼(ゴブリン)の大量発生が有ればクエストを出さなきゃならん。 どうなるかはまだ分からんがお前さんに何か依頼するかもしれない。 その際は是非引き受けてほしい。」

筆者は普段関西弁を使用していますので会話シーン(口語文章)に違和感が有るかもしれません。


誤字脱字がございましたら、ご報告下さい。

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