プロローグ
───おや、どうも、こんにちは。
このお話に興味を持ってくれた方へ、私が軽く説明させていただきますね。
『太陽と月』は名無島という島のお話。
名無島について、ですか?
ふふっ……名無島、なんて、名前から可笑しいですよね。
でも、そんな名前なんです。
それなりに広い、山が南側以外を覆う島。
人もそれなりにいて……貧富の差もある。
それをまとめているのが、名無島の政府。
政府に従う組織もあったりする。
民間組織として活動する組織もある。
それらが名無島の平和を握っている。
…あぁ、そうだ。先程、山が覆う、と言いましたが……山の外側にも問題となっているものがあるのですよね。
それは、貧民街。
人がいるのに、外からはほとんどいないみたいに扱われる悲しい地帯。
そんな……たくさんの場所や命がある島、名無島。
そこで巻き起こる大小の問題を………楽しんで下さると、嬉しいです。
─────私?
私は…………物語に関係しているようで、関係していない人物ですので、お気になさらず。
……あぁ、でも名乗らずにさようなら、も不躾な気がしますね。
では、名だけ。
私は夕凪 早月です。
覚えておいてくださると、嬉しいです。
───────では、どうぞ、ごゆっくり




