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第1話 すべてのはじまり

 目が覚めると俺は道のど真ん中で倒れていた。

 「おかしいな」と俺こと東城聖夜はぽつりと言った。

 本来ならば俺はこんな場所にいるはずがない。

 ゆっくりと立ち上がる。周りの風景は田舎だった。見渡す限り田んぼしかない。民家は少しあるがどこも電気はついておらずまったく人の気配がしないのだ。街灯もなく月の光だけがこの町を照らしている。

 だが、今はそんなことはどうでもよかった。

 ”なぜ俺は生きているんだ”

 ”死んだはずなのに”

 ”まさか死にきれなかったのか”

 そんな考えばかりが頭のなかを廻っていく。

 そう、俺は自殺した。20歳という若さで世を去ったのだ。あのクソみたいな人生を終わらせるために。

 完全に終わったと思ったのになぜか俺はいま田舎町にいる。

 天国ってこんなところだったのかよ。

 五体満足なうえになんだか調子がいい。

 この健康状態であることからやはり俺は死んでしまっているのだと思った。

 「それにしても、、、なんだか不気味な感じしかしないんだけどなぁ。とりあえずそこらへんの民家にでも入ってみるかな」と歩き始めたとき、背後にとんでもない気配を感じて思わずふりかえってしまった。

 そこには袴姿の背の高い男が立っていた。

 顔は辺りが暗すぎて見えなかったが日本人ではないような気がした。いろいろとつっこみたいことだらけだったが、とりあえず一番気になること思い切って聞いてみた。

 「あーすいません、ここってどこか分かりますか?」と、だがその袴男は黙ったままだった。

 初対面の相手にこんな適当なノリで話すべきでないことは俺にもわかる。

 しかし、ここで互いに黙ってしまうほうが俺にとっては苦痛な時間であった。

 のでそのあとも俺は続けた。

 「あんまり言いたくはないんですけど俺、自殺して気づいたらそこの道路で倒れていたんですけどここって天国、、、じゃないですよね」と言うと

 「自殺、と言ったな?少年」

 やっと袴男がしゃべった。

 「はい、自殺です、っていうか日本語話せるん」とまだ途中だったがそのとき首先に刀が突きつけられていた。

 一瞬の出来事でわけがわからなかったが、確かに俺の首先には刀があった。

 俺が左に5cm動くだけで確実に2回目の死を味わってしまう。

 「ふっ、この世界に来たばかりで災難だったな少年」

 「いきなりこの俺に出くわしてしまうんだからな」

 袴男はうれしそうな口調でそういった。

 「まだノーマルのお前を殺すのは、ちと気が引けるが今後俺たちの脅威になる可能性があるからな」

 何を言っているのか全く理解できなかった。

 しかし、また俺は死んでしまうのだと思った。すでに死んでいる俺からすればもう一度死ぬことにあまり恐怖はないがこのわけのわからない状況下で殺されるのだけは勘弁してほしかった。

 「さらばだ、少年」

 そう言い、袴男は高く刀を振り上げた。

 俺はギュッと目を閉じその時を待った。

 しかしその瞬間、俺の横を誰かが通り過ぎるのがわかった。

 そして刀同士がぶつかり合い、キィーンという音が聞こえた。

 俺はゆっくりと目を開けるとそこにはそこには中学生くらいの女の子が立っていた。

 「おい!しっかりしろ。私が来たからにはもう安心だぞ」

 とその子は自信に満ちた表情で俺に言ってきた。

 この女の子との出会いでこれから修羅の道を歩むことになるなんて、今の俺には全くわからなかった。

 


 


 初投稿です。自分が書きたいものを書いてみました。読んでいただければ幸いです。感想等よろしくお願いします。

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