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15日目 理想と現実、疑問と真実

どーも、作者です。


前回からかなり間が開いてしまいました!

申し訳ございません!


その分、小説の本編を多く書きましたのでそれでご勘弁を・・・

(・ω<)てへぺろ(気持ち悪い)


真実は、いつも(ry


では、どーぞ。


「それにしてもなぁ・・・」

剣斗は愚痴を漏らしていた。


鍵を取ってくるといったはいいものの、その宛がないのである。

自分では校舎内すべての状況を把握していたつもりだったが、

その記憶をたどっても鍵なんて見当たらなかった。

だが一見したところ体育館には鍵がかかっており、開かない扉もあった。

さらに、一箇所だけ鍵が掛かっている感覚ではないのに開かないところも。


そんなこんなで鍵が見当たる様子はなかった。

なので一番手がかりの見つけやすいであろう職員室に来ていた。


「こんなところにあるのか?可能性は高いだろうけど・・・」

剣斗は職員室に並べられている机の引き出しを開け閉めしていた。

静かな職員室の中で引き出しを開け閉めする音だけが響いている。

ガラッ、ズーッ、バタン。ガラッ、ズーッ、バタン。


「無いなぁ・・・それどころか何一つ入ってないぞ」

職員の机をすべて開けたが、鍵どころか何も入っていなかった。

一言で表すなら、もぬけの殻である。

机の上にファイルなどは置いてあるのだが、中には何も入ってない。


「後は教頭と校長の机か。」

そう言うと、剣斗は教頭の机の引き出しを開けた。

「まぁ、そりゃそうだな。入ってるわけ無いよな。」

もちろん、中には何も入ってなかった。

「さて、次はっと・・・」


剣斗は隣の校長室に入り、校長の机の前に立った。

と、剣斗はある違和感を感じた。

「・・・?校長の机ってこんなに低かったか?」

自分が前に見たより低くなっているようであった。

記憶力はいい方と自負しているので、間違いないはずだった。


「とりあえず引き出しをっと・・・ちょっと失礼」

そう一言置いて校長の机の引き出しを開けると

「おっ、ラッキー!」

ほかに何もない引き出しの真ん中にぽつんと鍵が置かれていた。

多分体育館の鍵だろう。


よっし、これであいつらを助けられる!

そう油断した時、

ガッ!

「っ!」

ドサッ


いきなり後ろから誰かに硬い棒のようなもので殴られてしまった。

「っ・・・」

薄れゆく意識の中、ぼんやりと殴ってきた人物を見た。

見た感じ大人の女性だろうか?

「・・・もう・・・だめ・・・か」

そのまま剣斗は意識を失ってしまった。
















それからどれくらい時間が立っただろう。

「・・・痛っ!」

校長室の真ん中で倒れていた剣斗は目を覚ました。

まだ頭はズキズキと痛む。

「痛ってぇ・・・ん?」


頭をさすると、自分の頭に包帯が巻かれているのが分かった。

「え・・・?なんで包帯が?」

わざわざ殴った相手に処置を行うだろうか?

しかもかなり慣れているのか、綺麗に巻かれていた。

余分なところには巻かず、圧迫しすぎないように。


「とりあえず、今はあいつらの元に急がないと・・・ってあれ?!」

校長の机の引き出しから取ったはずの鍵がなくなっていた。

辺りに落としたわけでもない。

「嘘だろ?!まさか・・・」

そう、殴られた相手に取られたようだ。


あれが体育館の鍵だったかどうかはわからないが、

大事なものであることに代わりはなかった。

体育館を開けられなくても、別の所を開けられるかもしれない。

そんな希望が詰まった鍵だった。

だが、今手元にない以上どうしようもない。


「はぁ・・・振り出しに戻ったよ」

部屋の真ん中で絶望に近い状態になっていた。

希望を奪われたヒーローは絶望する。

そんな話を何処かで見た覚えがある。

「まさにそんな感じだよなぁ」

今の剣斗にはため息と愚痴しか口から出るものは無かった。


10分くらいした後、

「まぁ、ここで愚痴っててもしょうがない、探しに行くか。」

別の鍵を探しに行くことにした。

「最悪他にも何かあるだろ・・・ってあれ?こんな紙あったかな?」

立ち上がり、ふっと校長の机の上を見るとそこに紙がおいてあった。


「これはメモか?」

次に行くべきところが書いてあった。






 速水剣斗君

  次は体育館に行くといいかも?


         by






「なんだこの意味不明なメモ」

あまりに雑な内容なのでつい本音が出てしまった。

それにしても、体育館に行くといいかもとはどういうことだろうか。

体育館に行け、というならば意味はわかるが、

体育館に行くといいかも?

なぜ疑問形なんだ?と心のなかで突っ込みたくなる内容である。


「やること無いし、できること無いからメモに従うけどねぇ・・・」

そう言うと、剣斗はメモを掴んで体育館に向かった。


そして体育館に着くと、なんとドアの前の壁が破られていた。

「嘘だろ?こんなもん壊せるものが学校にあったっていうのか?」

不思議に思いながらも体育館のドアに手をかけ、引いた。

すると、なんの抵抗もなくスムーズにドアは開いた。

「あれ?鍵がかかっていると思ったんだが」

そのままドアを引き開け、中に入った。


中は元の世界の体育館と変わらない作りだった。

唯一違うのは、ステージ幕の校章が無いことくらいだった。

「なんだかんだ言って広い所は落ちつくな。」

体育館の天井横の窓から月明かりが差し込んで少し明るかった。

人間というのは、やはり明かりがあると落ち着くんだなと思った。


「それにしてもメモの意味って・・・」

そこまで考えて、ふとあることに気がついた。

「あれ?岡田たちは?」

そう、体育館の中に誰も居ないのである。

てっきり、3人共居ると思っていた先入観のせいで

気がつくのに時間が掛かってしまった。


と、その瞬間ステージの上から視線のようなものを感じた。

「誰だ!」

剣斗はステージに向かって叫んだ。

返事は帰ってこないものかとおもったが、

その予想は意外なもので返された。


「久しぶりね、剣斗君。」

ステージの上から女性のものであろう声が聞こえた。

「あぁ?すまんが、こんな異世界に知り合いは居ないものでね。」

剣斗はあえてぶっきらぼうに言った。

「つれないなー。せっかくこっちまで来てあげたのに・・・」

剣斗はその答えに違和感を感じた。

「来てあげた?どういうことだ!」


「だから言ってるじゃん。来てあげたってさぁ。」

「・・・はぁ?お前はこの世界と現実を行き来できるとか言うのか?」

「まぁ、そういうことになるね。正確には行き来では無いけどね。」

その返答に剣斗はますますわけが分からないと言う顔をした。


「あ、もしかして自分が置かれてる状況わかってない?」

「いや、分かれと言う方が無理だ。こんな異世界で状況も何もない。」

「だよねー!いくら君でもわからないことはあるよね!」

女性であろう人物は明るい声でそう言った。


「なんかむかつく言い方だな。まるで俺のことを知ってるみたいな」

「知ってるよ。よーくね。」

剣斗の言葉を遮って、そう女性は言った。

「よく知ってる?俺とお前は初対面じゃないのか?」

「えぇ・・・ひどいなぁ、さっきも言ったじゃん。久し振りだねって。」


「ますます意味が分からん。知ってるわけ・・・」

そういった途端、剣斗の中で何かが浮かび上がってきた。

「知ってるわけが・・・ない?いや、知っている・・・?」

そう、ここまでの話の流れを整理すると、疑問点はたくさんあった。


なぜ向こうはこっちを知っているのか。

なぜ久しぶりという挨拶をしてくるのか。

なぜ体育館に呼んだのか。

そして、自分を知っているはずの人で唯一事件のあといなくなった人。


「なるほど・・・そういうことか・・・」

剣斗は確信した。ステージの上にいる女性が誰なのかを。

「たしかに、久しぶりだな。3日ぶりくらいか?」

そして、タメを作るとステージの上の相手に向かって叫んだ。

「俺のクラスの新担任の平田先生、いや平田千夏!」


そう叫ぶと、数秒の間を置いて

「はいせいかーい!よくできましたー!」

そういった途端、操っているかのように月明かりがステージを照らした。

そこに立っていたのは、剣斗のクラスの新担任の平田千夏であった。


「やっぱりあんたか。通りで事件の後見かけないわけだ。」

「あ、やっぱり分かった?さすが剣斗君、観察力いいね!」

「むしろ、事件の前から怪しい感じはしてたぜ。」

「本当?いやー、結構苦労したんだよ?バレないようにするの。」

「・・・あんたと話してると調子狂うな」


剣斗は相手のペースに持ち込まれないよう慎重に質問していた。

万が一、相手のペースに入ると抜け出せない気がしたからだ。

さらに、大事なことを聞く上で相手の土俵では分が悪い。

ひらりひらりと言葉をかわされてしまうだろう。


「とりあえず、あんたには聞きたいことが山ほどある。」

剣斗は重みを持ってそう言った。

「んーなになに?ここまで来たご褒美になんでも答えるよ!」

平田はあいも変わらずいつもの調子で言った。


「そうだな、まず3人をどうした。ここに居たはずだが?」

「ああ、あの3人?もちろん元の世界に戻してあげたよ。」

「嘘だな。目が泳いでるぞ」

「あ、バレる?演技はうまい方だと思ったのになー」

「いいからさっさと言えよ」


「3人はこっちで預かってるよ。」

平田はいつになく真面目にそういった。

「こっちで預かってる?つまり、『お前ら』ってことか?」

「さすがー、剣斗君は本当に鋭いね!そう、私一人じゃない。」

「やっぱりな・・・一人でこれだけの事件起こすのは無理そうだ。」


それでもやはり非現実的である。

こんな人が入れ替わるという事件が起こるのでさえ、現実とは思えない。

さらに、それが未知の生命体ではなく人が起こしたというのだ。

どれだけの大規模な後ろ盾があるのだろうか。

それを実行に移せる実行力も相当なものだろう。


「じゃあ次だ。お前は一体何者なんだ?」

「何者って言われても、教師だよ?君たちの担任やってるじゃーん。」

「違う、そうじゃない。こんな世界と現実を行き来できる辺り」

「人間だよ?それは約束する。」

剣斗の言葉に割って入ってきた。


「同じ人間だとは思えねぇよまったく。」

「そうかなー。あはははは」

平田は楽しそうに笑った。

笑い事かよ、と剣斗は心の中で突っ込んだ。


「あとはそうだな・・・」

「ちょっとストップ。さすがに疲れるよぉ~」

「ああ、じゃあ後2個だけにしてやるよ」

「2個でも多いよぉ~・・・」

気だるげにそう言った。


「ここはなんなんだ?一応異世界と決めつけてはいたが。」

「んーっと、そうだねぇ・・・強いて言うなら裏の世界ってやつだね。」

「裏の世界?」

「うん。じつはここは現実の世界でもあるんだよ!」

「まったく意味が分からん。」


「そうだね、実際に見たほうが早いかも。」

そういうと、平田は空を掴んでそのまま引っ張るモーションをした。

剣斗が不思議な顔で見ていると、なんと次の瞬間

空間が破れたと言う言い方が一番ベストだろうか。

とにかく、目の前の景色にヒビが入り、破れた。


さらに、破れた先には配布してから片付けてない設置物があった。

「なるほど、そういうことか。俺は最初から現実にいたってわけだ。」

「そゆことー。まぁ、空間が違うだけだねー。」

「・・・本当にお前人間かよ・・・」

「心外だなー。私も一人の人間だよ!」


「とりあえずお前をどうにかすれば現実に戻れるんだな?」

「んーそうだね。というか、一つ教えてくれれば返すけどね。」

「軽いな。」

「それくらいお安い御用だもんね♪」


「マジでペース崩されんな・・・でだ。」

「最後の質問だ。なぜ俺と岡田、渡瀬と川越は入れ替わってないんだ。」

「そう、そこだよ!」

平田は身を乗り出して言った。

「は?お前が犯人じゃないのか?」


「いや、体を入れ替わらせたのは私だけどさ」

「なんで君たちは入れ替わらないの?」


それは剣斗の想像の遥か斜め上を行く返答だった。


「いやー、君たちも入れ替わってパニックになると思ったのにさー。」

「いや、ちょっと待て。俺らが入れ替わらなかったのは予想外なのか?」

「うん。みんな入れ替わらせてパニックの予定だったのにね。」


疑問が解決すると思った途端、さらなる疑問がぶつけられた。

なぜ入れ替わってないのか、事件を起こした本人でさえ知らない。

その事実を突きつけられるとは思ってなかった。


「・・・分かった、それで質問は以上だ。」

「お役にたてたみたいだね。」

「たってねーけどな。で、聞きたいことってなんだよ。」

「いや、なんで入れ替わらなかったのかなーと思って。」

「それは、もう分からん。」


「だよね。じゃあ、君を元の世界に送り返してあげるよ。」

そういうと、平田は空を掴んで引っ張り、空間を破った。


現実に行くため、空間をまたいだその時に剣斗は言った。

「だが、覚えとけ。3人は絶対取りかえす。黙ってみてられるか。」

「うん、せいぜいがんばってね。応援してるよ。」

「絶対応援する気がないのだけは分かった」

「そんなことないよー。陰ながら応援してたんだよ?」

「はいはい、分かった分かった」


「酷いなー。あ、なんかあったら呼んでね。いつでも話し相手になるよ。」

「うるせぇ。俺を殴った上、誘拐したくせによく言うぜ。」

「あはは、そこもバレてた?ちぇーっ」

「とりあえず、しばらくは合うことはないだろう。」

「そうだね、また2日後くらいにまた会おうね。」


「とんだ未来予知だな」

そう言って、剣斗はかすかに笑いながら現実の世界に戻った。







「剣斗君、君ならできるよ。世界を変えることも。」

ピリリリリ

カチャッ

「もしもし?こちら千夏。どーぞ。」

「遊んでいるのか?で、どうだった。剣斗とやらは。」

「やっぱり面白い子だね!観察しがいがある!」

「あのなぁ、遊びじゃないんだ。しっかり観察しろよ?」

「はいはーい。じゃね!」

プツッ

「ふふ、やっぱり2人共面白いね♪」

電話を切ったあと、平田は体育館を後にした。

次回更新は7月25日です。

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