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憎しみを込めて。

作者: 子獅子

「こんな人生もう送りたくない」

こんな事を思ったのは今回が初めてだ。

今日までずっと我慢をしていた。

人にコケにされ、家では自分が存在しないような扱いをされ、やっとの思いで新しい環境に逃げ込めたと思えばそこは思っていたより数倍も残酷な世界が広がっていた。

人を虐げても何も思わない屑の巣窟に足を踏み入れてしまったんだ。

僕はそこで気付いたんだ。

もうこの人生で逃げ込める安全な場所なんて物は存在しない、と。

だから今日僕は新しい自分に生まれ変わるんだ。

椅子、ロープ、手紙、必要な物は全て準備した。

次はきっと良い人生を送れるかな。

なんて期待を込めながら別れを告げる。

少し意識が朦朧としていた。

暗い景色が広がっている。

そこで僕はようやく気付いた。

今まで見ていた物は全て、死んで何も出来なくなった僕がずっと見ていた夢なんだと。

こんな残酷な現実を目にするくらいなら、なんで夢を見たままでいなかったのだろうと、痛覚も何も感じない自分に腹を立て、また僕は孤独に苛まれ、永遠に続く時間を過ごし続ける。

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