第4話 依頼が終わって
「さて、宝も持ったし、次はドラゴン。あいつは結構やばいらしい。どうやばいかは知らんがな。ここから丸1日だ」
馬車の中でサナはそう言う。
「それでは雑談でもします?」
銭子の提案。もちろん2人は賛成。ガールズトークが続き夜になった。
「さて、ここはローゼン峠。その名の通り薔薇がいっぱい咲いてるからこの名前。ここは大抵妖精が襲ってくるから、銭子のような魔法使いが居れば安心だ」
峠からの眺めはとても最高だ。街が見える。その隣には森。街の広場に人が集まっている。
「そうだそうだ。あの街は月に1度集まって星を眺める行事があるんだ」
「なんで街に行かないんですか?」
「街に行くと一晩超えちゃうんだ。上り下りする道が遠い」
瀬乃華はすっかり薔薇の方に気が行っている。
「それじゃ、頼む」
野宿に入る。妖精は1人でなんとか倒せれた。
「それじゃあ出発しよう。もうすぐドラゴンが住み着いているドリームロード。夢を叶えたい奴が行くための道なんだけど、別名トーチャーロード。拷問しに行くための場所なんだ。そこを使う魔物が多いから私はそれを救いに行く。それもまたドラゴンが住み着いてな」
「ゔぉはようごぁいまず…」
瀬乃華がおきた。目をこすりながら言う。
「瀬乃華ちゃん。遅いよ。薔薇ずっと眺めてたでしょ」
ローゼン峠を離れていく。瀬乃華はローゼン峠を離れるのが悲しく思えていた。
「ここがドリームロード。あっちが入り口だ。じゃあ耳栓準備、引っこ抜くのは銭子」
マンドラゴラをスタンバイ。ドラゴンがこちらに気づいて鳴き声を上げ、鳴き終わった瞬間。
「えい!」
全員頑丈な耳栓をしているので大丈夫だ。激しい悲鳴をあげるマンドラゴラ。ドラゴンは倒れた。
「…終わった。それじゃ、あの街まで送ってやろう」
「ありがとうございます!」
瀬乃華と銭子は同時に言う。ドラゴンを刈り、馬車にのり出発する。
「これは報酬。1000Gだ」
街につくころには夜。金をもらう。これでサナとはお別れだ。必死に泣きたいのを抑える瀬乃華。
「なに瀬乃華、私は週に2度休みがあるんだ。いつでも会いに来いよ」
そして酒屋に戻る。
「おかえり瀬乃華、銭子。どうだ?慣れたかこの世界には」
ロールが出迎えてくれた。
「はい!全然楽勝でした!」
瀬乃華は自身気満々だ。
「そうかそうか、みんな!初の依頼達成を祝おう!」
他の客が賑わう。瀬乃華はオレンジジュースを飲み始めた。銭子はというと…。
「おや?銭子どうしたんだ?」
「…私にはあるお姉ちゃんがいるんです。でもそのお姉ちゃんは死んじゃって、今は変わりのお姉ちゃんなんです。そのお姉ちゃんに会いたいなって」
ロールはこちいに来いと誘う。そこは公園。
「今日はこうしていようか」
銭子は久しぶりに優しくしてもらった。