表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説を書くため異世界に出発します  作者: みょん悟り
小説を書くため異世界に出発します
15/17

第15話 禁断の食事

2人は呆れ無言で歩いている。

「いてっ!」

瀬乃華は石に躓き転ぶ。そして立ち上がる。

「あれ?どうしての瀬乃華ちゃん」

瀬乃華の表情は失神したかのよう。

「いこ、銭子ちゃん」

瀬乃華は足早にそこから立ち去ろうとする。ただの平原だし、これぐらいで瀬乃華は泣いたり怒ったりはしない。銭子は追いかける。

「瀬乃華ちゃん?」

必死に呼びかけるが一切の返事はない。原因を考える。

転び、立ち上がり、表情は失神。瀬乃華の性格上泣いたり怒ったりはしない。立ち上がる時…瀬乃華は普段後ろを見る。何かあった?

何にもないこの平原。障害物などはなかった。だとしたら…誰かいる?

銭子は勇気を出して後ろを見る。そこにいたのは。


峰一舞歌


彼女がここにいるわけない。だけど…今までのことを思い出す。彼女は自称全非科学を支配する者。理解できる。サナとの旅、ドラゴンやドリームロード。一国支配したダゴン。神殺しや鏡の精霊。雲頭様。クトゥルフ神話も来ている。ならわかる。すべて理解した。

考えている間に魔王の城に到着した。大きな門を開け、中庭を通り、城内に入る。勇気を出しもう一度後ろを見る。彼女は居なかった。瀬乃華は失神したまま無言。

銭子には色々な単語が思いつく。

クトゥルフ神話 狂気 魂 異世界

どれもこれも彼女に関するもの。狂気が瀬乃華を包み、今この異世界で魂を少しずつ喰われていっているのか?彼女はそんな人ではない。瀬乃華ちゃんは、あの時の私と同じなのかな。

瀬乃華は口を開く。銭子には聞こえた。瀬乃華が恐怖していることを表す声を。

「私は…禁断と、過ごしていたのですか?」

足を止めた瀬乃華。その場に崩れる。

「瀬乃華ちゃん!」

銭子は瀬乃華を支える。あぁ、あの時の私と、逆の立場だな。

「ねえ瀬乃華ちゃん。瀬乃華ちゃんは、どんなのところでも怯えなかったよね。私を何回も助けてくれたよね」

涙が浮かぶ。瀬乃華が持っている鞭をそっと奪う。

「瀬乃華ちゃん。行ける?」

瀬乃華はこくりと頷く。銭子は瀬乃華と手をつなぎ歩き始める。

歩けば歩くほど、瀬乃華の歩きは揺れ始める。銭子は支え、片手で支えて、瀬乃華を支えて。

「もう…死なれたくないよね」

1つ、1つ、涙を流す。瀬乃華はこくりと2回頷く。瀬乃華も涙を流し、一歩一歩歩いていく。

「ねえ、銭子ちゃん。ありがとう」

気力を取り戻した瀬乃華は自分で歩こうと支えながらも一歩一歩歩く。よく見ると冷や汗をかいている。

敵は現れない。そしてとてつもなく大きな扉にたどり着いた。

今回は友情の奇跡を邪魔する者が大変好評だったので今回も友情回にさせてもらいました!これで目から汗が出たり感動したら感想プリーズ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ