第13話 雲頭様と最終戦?
「こないだ魔術書もらったから使えるの増えた増えた」
と言いながら依頼人の家に行く2人。帰ったら「なんで魔法使えるの⁉︎」と思われそうだがもう自信満々。瀬乃華はその小説が大繁盛しそうで楽しみだという。
「ここを左…あそこだね」
ロールから教えてもらってた道を思い出し依頼者の家に行く。
「依頼人は…雲頭さん?どこかできいたことあるような…」
着いたのは一般的なレンガの家。木の扉を開けると、暖炉の火の熱さが染み込んできた。
内装は、観葉植物が暖炉の隣に。椅子が2つセットした丸い机が1つ。そして奥へ続く扉が1つ。壁はレンガ、床は木の少々寂しい部屋だ。椅子の1つに、男性が座っている。
外見は紺色のフードを深く被って、あまり目立たない色のズボンを履いている。顔はフードに隠れてよく見えない。
「えっと…雲頭さんですか?」
その男は頷く。男は瀬乃華に紙を渡す。
「僕は紙に言葉を書く
すぐに準備して」
男は奥に行くための扉を開ける。奥は裏庭で、裏庭を出ると平原が広がっている。
紙を渡され、紙にはこう書いてあった。
「歩くよ」
男は歩き始める。瀬乃華と銭子は疑問を持ちながら男に着いていく。
紙を渡される。
「実は一緒に魔王を倒してほしい」
それを見た瀬乃華はクナイを構える。
「思い出しました。雲頭。それはクトゥルフ神話の邪神、唯一日本の邪神様です!」
それを聞いた銭子も魔法の切り札を取り出す。
男はフードを取り邪神の姿となる。まるで舞歌のようだ。
「邪神っていうのは人間に気づかれないように生きていかないといけないのよ」
瀬乃華はある日舞歌から聞いた言葉を思い出す。
「邪神様は…ちゃっちゃと宇宙に帰れってんですよ!」
邪神ということを隠していたことに激怒した瀬乃華。
雲頭様は聖句を唱え始める。「ふんぐるい、むぐるうなふ、くとぅるふ、るるいえ、うがふなぐる、ふぐたん」クトゥルフの聖句。「ルルイエの館にて死せるクトゥルフ。夢見るままに待ちいたり」という聖句になる。水が溢れ出てくる。
「水うぜえってんですよ!後でしっかり説教してやるですよ!」
「う…瀬乃華ちゃんの説教で一週間…」
そのことを思い出し恐怖した銭子は水魔法で溢れ出る水で渦を作り雲頭様を渦の中に入れる。そして宇宙へ飛ばす。
「狂気は去った」
瀬乃華はそう言うと銭子が瀬乃華に話しかける。
「あの…瀬乃華さん?これからどうしますか?」
瀬乃華はうーんと考える。
「せっかくだし魔王殺しにいこう!」
少々腹黒くなっている。銭子はしぶしぶ瀬乃華についていく。
「あらあら。怒った瀬乃華は怖いって、本当だったのね」
酒場にいた彼女は瀬乃華と銭子の後をついていく。
おまけ
「うふふ。私が誰かわかった人は感想、またはツイッターやBBSでコメントくださいな」