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夏生詩集

二人の世界

作者: 夏生

港の片隅に添えられた芝生の上で


恋人同士がぼんやりと


海に浮かんだ灯りを見つめている


遠くで客船が光の粒をくっつけて


音もなく滑ってゆく


何もかもが遠くにあって


二人だけの時間の膜の中で


寄り添いながら、時折


優しい言葉を口にする



無粋に時が過ぎるのを見せつける


大きな観覧車


二人は気づかないふりをして


瞳を閉じて強く抱き合う


屋形船が呑気な音をたてて通りすぎてゆく



二人は手を繋ぎ、口づけを交わして


お互いの存在を感じながら


夢のように消えてしまうような


不安におちていく















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