第5章 協力者集まる
その日の朝、由紀からの電話で起こされた大輔だった。「先生、おはようございます。ネット見て凄い事になっているわよ。沢山のインフルエンサー達が声をあげてくれてる。」由紀は興奮を隠せなかった。大輔は電話を切るとパソコンを確認した。それを見て声をあげた。「わっ!凄いや!」大輔は声荒げた。30人くらいのインフルエンサーが声をあげてくれていた。心強かった。大輔はそのまま部屋着に着替えトーストとハムエッグとコーヒーで朝食を簡単にすませた。丁度そこへ隣のばあちゃんがインターホンを鳴らした。大輔がばあちゃんを確認すると「どうぞ、お入り下さい。」大輔はインターホン越しに声をかけて玄関のドアを開けた。スリッパを出し「どうぞ、お上がり下さい。」大輔はばあちゃんの目を見て優しく微笑んだ。「先生、朝早くからごめんなさい。お邪魔します。」桜ばあちゃんは大輔の顔を見て笑顔で頭を下げて、スリッパを履いて上がって来た。「先生、ビアノ教えていただいてよろしいですか?」桜ばあちゃんはソファーに座ってすぐ対面に座る大輔の顔を笑顔で見た。「もちろん。この間言った通り、無料でいいですよ。」大輔も桜ばあちゃんの顔を見て優しく微笑んだ。「先生、私、中級者以上のレベルだと思います。宜しくお願いします。弾いてみたい曲がありまして、ラヴェルの亡き女王ためのパヴァーヌなんです。昔、良く弾いてまして!」ばあちゃんは笑顔で大輔の顔を見た。「良いですね。渋い所来ました。楽譜はお持ちですか?」大輔はニヤリ笑った。「頭の中にあります。まだ、ボケてないですから!」ばあちゃんもニヤリ笑った。「私が弾いてみますね。聞いて下さい。」大輔は立ち上がりピアノの蓋を2台とも開けて準備した。大輔は左側のピアノに座り鍵盤に手をかざし演奏を始めた。優しいタッチで曲が流れた。大輔のピアノは聴く人に感動を与えて来た音色である。桜も隣のピアノの椅子に座りウットリと聴いていた。演奏が終わると桜は拍手をし、「先生のピアノの音色、近くで聴くとなおさら良いですね。最高の亡き女王のためのパヴァーヌでした。」桜は笑顔で大輔を見た。「桜ばあちゃん。ラヴェルが好きなんですか?」大輔は桜の目を見て優しく微笑んだ。「桜ばあちゃん。来週の日曜日、ノバホールでTSCOのオーケストラコンサートがあります。一緒に行きますか?僕の婚約者も一緒ですが遠慮なく。婚約者も紹介したいので是非。」大輔は桜ばあちゃんの目を笑顔で見ると立ち上がって、本棚からラヴェルの楽譜を手に取った。「桜さん。楽譜です。今度は桜さんが弾いてください。緊張とけましたよね。」大輔は亡き女王のためのパヴァーヌのページを開いて楽譜立てにスウッと置いた。桜はピアノの鍵盤の上に手をかざし、楽譜を見た。演奏が始まった、桜の鍵盤をたたく手がとても綺麗な事に大輔は感心し、見とれた。姿勢もなかなか良い。長年ピアノに携わって来た人だと直ぐにわかった。音色も素敵だった。演奏が終わると大輔は拍手を送ると「うん。どれくらいぶりにピアノ弾いた?上手いし、悪い所なし、完璧!」大輔は桜の目を見つめた。桜は微笑んで目を伏せた。「先生有り難う御座いました。」桜は笑顔で大輔を見て頭を下げた。「桜さん、良かったですよ。次に弾きたい曲があれば遠慮なく来てください。」大輔は桜の目を優しく見つめ微笑んだ。「例の◯TTの件、上手く進んでますよ。これから裁判になります。」大輔は桜の目を見つめた。「あら!そうですか?」桜も大輔の目を見つめた。




