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59話

 


 青空の校舎に銃撃音が響く。


「敵は全員が魔銃を持って完全武装した30人の兵士、こっちは軽武装の警備員が5人で魔銃の数は3丁、完全に不利な状況だ」


 校舎の高い所から戦況を眺めているのはボルビック、セト、ルーナの3人。あとの生徒たちは体育館へ向かった。


「あのでかい盾は?」


「マジックシールドだ。魔法攻撃に対する耐久性を持った盾、もちろん物理攻撃にも有効だ」


「魔銃をメインに据える今流行りの戦い方だな。魔法使いなんか時代遅れ、いまは魔銃の時代、か………」


「そういうことだ。一般人でも装備さえあれば火力を出すことが出来るからな」


 スライムの問いにボルビックが頷いた。


 校庭から拡声器に乗った大声が聞こえる。「第14王子ルーナ、そしてスライムは今すぐ出てこい。さもなければ教師も生徒も全員皆殺しにするぞ」と連呼している。


「敵の大将は………」


「ゴーダ。まさか忘れてたわけじゃないよな、お前が初日にぶっ飛ばした教師だぞ」


「覚えている。デコが広い男だった」


「見た目の話は今はどうでもいいんだけどな………それじゃあ俺は助けに行ってくる。お前たちも体育館に行くんだ」


「ちょっと待て」


 すでに歩き出していたボルビックを止めたスライム。


「なんだ。早く助けに行ってやらないと警備兵たちが危険だ」


「あいつの目的は何だ?」


「目的?」


「俺に対しての復讐なら登下校の時に襲えばいい、ここまで大げさにする必要は無いはずだ」


「分からん」


「しかもたったあれだけの人数でやるか?」


「?」


「こんな大げさなことをするからには下準備くらいはしているはずだ」


「そりゃそうだろうな」


 ボルビックはいまにも助けに向かいたそうだ。


「ということはボルビック、お前がこの学校にいることも知っているはずだ」


「ああ」


「Aランク探索者をたった30人で止められると本気で思っているのか?これは明らかにおかしいよな」


「………」


「銃撃音と拡声器で派手にやってるから、しばらくすれば救援の兵士たちも集まってくるはずだ。あいつは一体何の目的で、どんな勝算があるっていうんだ?」


「陽動!?」


 ボルビックが目を見開いた。


「それがあり得るんだよ」


「俺たちの目を正面に向けておいて、本当の狙いは別にあるんだ!」


「それなら狙いは生徒だな」


「体育館!」


「あそこにはいま貴族の子弟たちが大量にいるから人質には困らないな」


 スライムがニヤリと笑いながら言う。


「元教師のゴーダなら、緊急事態発生時に生徒を体育館に逃がすっていうこの学校のマニュアルは知っている」


 外では相変わらず拡声器の声と銃声が鳴り響いている。


「つまり正面のあいつらはボルビックを誘い出して、適当に時間を稼いでから逃げる。その隙に体育館を襲撃、お前が戻っても人質のせいで手出しできないってわけだ」


「それじゃあ私たちはどうすればいいの?」


 ルーナが真っ直ぐな目で聞く。


「あいつらは無視」


「いいの?」


「さっきも言った通り、しばらくすれば救援の兵がやってくる。それまでの間に生徒を守り切ればこっちの勝ちだ」


「なるほど………」


「正面の警備兵達には悪いが戦力を分散するほどの余裕は無いと思う。ボルビックはどう思う?」


「それで行こう」


 ボルビックが頷き、ルーナも頷いた。





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