表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/80

40話 ~魔武器売却~

 

 教室の中にはご飯を食べながらおしゃべりしている生徒たちの姿が見える。


「今日は何を買ってきたの?」


「スーラータンメンってやつ。酸っぱくて辛いスープのなかに麺が入ってるやつ」


「おいしそう」


「そんなことよりさっき言ってた話を聞かせてくれよ。ずっと気になってしょうがなかったんだ」


 エイトはそう言って勢いよく麺をすすった。彼女は小柄でおしゃべりで、せっかちな性格だ。


「エイトのお爺さんは大きな商会の会長で、エイトも将来は商人になるんでしょ?」


 これは彼女が自分で何度も言っていたこと。お爺さんのロクベエというひとは大金持ちだが変わり者で、自分が死んだら遺産は全て慈善団体に寄付すると公言している。


 家族一同その身勝手さにあきれ果てているが、エイトだけは祖父と同じように商人として大成功して遺産を全て慈善団体に寄付しようと計画しているのだ。


「ただの商人じゃない、世界一の大商人だぞ」


「そうだったね」


「商人エイトに対しての相談ってことか」


「実は最近手に入れた魔武器を売りたいと思ってるんだけど、どうにかなる?」


「魔武器か………」


 勢いよく麺を掻っ込むと丼を傾けてスープまですっかり飲み干してしまった。


「時間かかるぜ?」


「そうなの?」


「魔武器は普通の人間には触ることも危険な上に、どんな効果が付いているのか分からないから鑑定が必要なんだ。それは知ってるだろう?」


「うん」


「その鑑定がやたらと時間がかかるんだよ。数か月で済めばいい方で一年待ちとかもっと長くかかることもあるんだってさ」


 口を拭きながら言った。


「そんなに?一週間くらいで終わるものだと思ってた」


「ちっちっちっちっ………」


 笑顔で指を振る。


「ちゃんとした鑑定が出来る鑑定士の数が魔武器の数に対して少なすぎるから、せっかく魔武器ゲットしても売るのはなかなか大変なんだ。だから鑑定士は一生食うに困らない仕事だって言われてるんだ」


「知らなかった………。けど、私が持っているのはもう鑑定済みの魔武器だよ」


「それは信頼できる鑑定だろうな?」


「大丈夫だと思う」


「ああそりゃあそうか、ルーナは王子様だもんな。王族お抱えの鑑定士がいるに決まってるか」


「まあそんな感じ………」


 ルーナは少し口ごもりながら言った。


「オッケー、私に任せておけよ。あっという間にちゃんとした買取先を見つけてやるからさ」


 自信ありげに立ち上がる。


「面白くなってきた………」


 まるでいたずらっ子のような笑顔だった。





最後まで読んでいただきありがとうございました。


「ブックマーク」と「いいね」を頂ければ大層喜びます。


評価を頂ければさらに喜びます。


☆5なら踊ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ