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25話 ~幽霊との対話~

 


「ひえぇーーー!?」


 突然現れた幽霊に驚いたルーナの腰が抜けて尻もちをついた。


「驚かせてしまいどうも申し訳ありませんね、ルーナ王子」


 3体いる内の口ひげを生やした幽霊が落ち着いた口調で当たり前のように話しかけてきた。


「どうして私の名前を?」


 幽霊はまるで白い風船のような見た目で、宙をふわふわと浮いている。


「私たちは雷鳴あしや らいめいさんの傍におりますからな。同じく近くにいるルーナ王子の名前を覚えることくらいは簡単にできます」


「らいめい?」


 俺の事だ。


「ああそうか………セトは前の世界ではそういう名前だったって言ってたっけ」


 少し落ち着きを取り戻してきた様子のルーナはゆっくりと立ち上がる。


 今日は二度も尻もちを付いてしまった。そのせいでなんだかお尻がジンジンする。青痣とかになっていなきゃいいけど………。


「ということは幽霊さんたちはセトが前の世界にいたときの時の知り合いの方ですか?」


「そのとおりです。さすがはルーナ王子ですな、とても頭の回転がよろしいです」


「あ、ありがとうございます」


 幽霊に褒められるなんて初めての事で、なんだか変な感じだ。


「私の名前は岸村きしむら 町辻まちつじです。そしてこっちが………」


「僕の名前は岸村きしむら 町大まちだいです、よろしくお願いします」


 白い風船のような見た目の3体のうちで、一番サイズの大きい幽霊がゆったりとした口調で言った。


「よろしくお願いします」


「俺の名前は岸村きしむら 町魚まちうお、よろしく」


 こちらの幽霊は鋭い目をしていて、少し不機嫌そうに言った。


「よろしくお願いします」


 3体の幽霊それぞれとあいさつをしてしまった。これは一体どういう状況だろか。


 茫然としつつも、さっきよりも怖さは感じていない。この幽霊たちとセトはずいぶんと親し気だ。


「お友達?」


 友達と言うわけじゃないんだけど………。町辻と町大と町魚の3人は同じ一族で、俺の家の事を守ってくれていたというかなんというか………とにかく生まれた時からずっとそばにいる親戚みたいなものなんだ。


「親戚………?」


「なので雷鳴さんと一緒にこの世界に来てしまったわけです。これには天使様も驚いていましたよ。どうして知らないのが3人もいるんだってね」


 町辻は笑ったが、他のふたりの幽霊はあまり笑っていなかった。


「天使様も驚いていた?」


 ルーナの目がパチパチしている。いくら頭のいいルーナでもさすがに理解できないだろう。というかうまく説明できる自信もない。


「なんだか良く分からないですけど、セトの味方っていう事で間違いないんですよね?」


「それはもちろんです。つまりルーナさんの味方でもありますよ」


「ありがとうございます………」


 口ひげを生やした幽霊が、まるで遠い親戚のオジサンのような顔をしている。


 というかお前達はどうしてこのタイミングで現れたんだ?もっと怖くないところで出てきてくれよ、俺は平気だけどルーナが怖がるだろ。


 スライムが聞いた。


「怖がらせてしまい申し訳ありません。私の魔法を決定する時が来たのかもしれないと思ったからです」


 口ひげを生やした幽霊、町辻が穏やかな笑みを浮かべながら言った。


 決めたのか?


「はい。この世界に来てしばらく経ちますが、ここに来て確信しました。私がこの世界において持つべき魔法が。ですので雷鳴さんの許可を得たくて出て参りました」


 ふたりの会話を聞いているのに、ルーナにはふたりが何を話しているのかが全く理解できなかった。





最後まで読んでいただきありがとうございました。


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