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11話

 


「おいおいルーナ、どうだった?アレはどうだったんだよ。ちゃんと聞いてきたんだろうな?」


 登校して教室の扉を開いた瞬間に、エイト、フォード、シューキの3人が寄ってきた。この3人はクラスメイトの中でもよく喋るほうの生徒なので、学校が終わってからもルーナはよくこの3人の話をしている。


「もちろん」


 ルーナが笑顔で答える。


 こういうのを見ると、ルーナも大分このクラスに慣れてきたんだなと思う。


 というか王城にいる時よりもずっといい。やっぱり子供は子供と一緒にいる時が一番生き生きするんだ。


「おいおい焦らすなよ。っていうかその笑顔なのに駄目だったなんて言わないだろうな?」


 早口で喋っているのがエイトという名の女子生徒。彼女はこのクラスで一番おしゃべりで一番背が低い。男女問わず誰にでもすぐ話しかけてくる積極性を持っていて、ルーナに一番最初に話しかけてきたのも彼女だ。


「大丈夫だって!」


「本当か!?」


「うん。私と一緒なら王城の図書室に入って好きに本を読んでくれていいんだって」


「やったぜ!」


「ちょっとエイト、君は本になんか興味はないんだろ?」


 ガッツポーズするエイトに冷静に言ったのはシューキという名の男子生徒。


 痩せていて背が高くいつも本を読んでいる。ただ、普通の本好きと違うのはそれが小説やなんかの呼んでいて楽しい本じゃなくて、例えば魔術についてとかの勉強になるような本だ。


「いいだろ別に?俺は一度でいいから王城の中には行ってみたかったんだよ。どんな感じなんだろうな、高い壺とかあったりするんだろうな………」


「君はすぐにお金の話ばかりだね」


「当たり前だろ?俺は将来大商人になるんだからな。金の事ばっかり言うのは才能があるってことだ!」


 体を反るようにして大きく笑った。


「ルーナさん、ありがとう。これで学校の図書館に無い本を読むことが出来るよ」


「僕からもお礼を言わせてよ、ルーナ。きっと料理のレシピ本もいっぱいあるよねぇ、僕はそれを全部メモして美味しい料理を作るんだー」


 そう言ったのは3人の中で一番体が大きい男子生徒のフォード。体は大きいけれど優しくて穏やかなので、誰からも好かれている。食べることが大好きで、何を隠そう徒競走でルーナと最下位争いをしたのが彼だ。


「担当の人に話はしておくから、いつ来ても良いんだって」


「マジかよ!?いつにする?いっそ今日にでも行っちまうか?」


 ルーナとエイト、シューキ、フォードの3人は始業ベルが鳴るまでの間、あーでもないこーでもないと楽しそうに話し続けていた。





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