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プロローグ

本格的なお話は次回からとなりますので、このお話はかなり短めです。今作もよろしくお願いします!

 その昔、とある大陸にて複数の神から特殊な力を授けられ、当時大暴走していた魔物の大群が人類の文明圏へ侵入するのを防いだ強者が何人かいた。


 炎、水、氷、雷、風、大地、光、闇。これら8つの属性を司る最高峰の神々から、人類は果てなく続くと思われていた魔物からの蹂躙に対抗するため、魔法と言う力を与えられた。

 そのおかげで人類は魔物の軍勢を彼らの生息地まで押し戻し、自分達の生活圏を広げ、都市国家及び文明を築いた。


 その際に8つの力を授けられた英雄たちは素早く人類が生活する土地を平定するため、それぞれ別々に建国した。


 これが後の世の人類の発展につながったのだ。



 そして英雄たちが建国した記念すべき日から1500年程経ったある日。

 とある国にて一つの命が誕生する。


「オギャー、オギャー!!」

「生まれましたよ、奥さん! ほら、抱いたげな!」

「ええ、そうさせてもらうわ。ありがとう、助産師さん」

「良いってことよ! 気にしなさんな。子は未来さね。大事にしてやんな! ははは!」

「ええ、そうね。それにしてもほんとに可愛いわ~。それに生まれたてなのにこの子、目鼻立ちがクッキリしてる。きっと将来は男前に育つわ~」

「今から親バカやってるよ、この子……。まあ、大事な命を愛してあげてるのならあたしは安心さね」


 1人の命が誕生し、その家族と周りの仲のいい人々は皆、喜んでいた。特にすごいのが、、


 ダッダッダッ!!


「生まれたのかッ!?」


 バターンッ! と扉をあけ放ち入ってきた男。この男が父親なのだが、ばばーんッという効果音が付きそうなほど勢いある登場だった。


「ちょっとッ! 入るなら静かに入ってきな! 母子共にびっくりするだろう!」

「あ、ああ。すまない、気が早ってしまって」

「全く。それだけ男性側も出産に真剣なのは助産師としても嬉しいけどね。もう少し落ち着きな」

「面目ない……」

「それじゃあ、あたしは他の用事してくるから、助手を一人つけておくよ。もし何かあればその子に言いな。それで対応できなさそうならすっ飛んでくるからさ」

「ありがとう。おかげで元気な男の子を生むことができたわぁ」

「まあね、これがあたしの仕事さ」


 パタンと扉を閉めて助産師は部屋を出て行った。


「ねえ、あなた? この子の名前、どうするの? 何か素敵な名前を思いついた?」

「ああ、もちろん! だが君は何か考えたのかい? もし考えているのならそれも聞いておきたいんだけど」

「ええ、案はあるわ。でもまずは貴方からよ」

「そうか? ならば俺の考えた名前は……セドリックだ!」

「まあ! 素敵な名前ね! 決まりね! 私のはいいから貴方のにしましょ!」

「あ、ああ。そうだな、そうしよう」


 こうして新たに生まれた命はとある家族のもとでしっかりと育てられることとなる。


 だがその平穏は7歳のころにある適性判断の日までとなる。世の中というものはいつも無情でいきなり平穏無事な生活を奪ってくることもあるのである。

 この家族も例外ではなかったのだろう。


 だがその平穏が崩れた日常が不幸なものとなるのか、それともいい意味で騒がしすぎて平穏でなくなるのか、はたまた、両方でもない微妙なものとなるのか。


 それはまだだれにも分からないのである。





 

 

お読みいただき、ありがとうございました! 次回からも頑張ります。

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