中学1年
入学から1ヶ月が経った頃。
なにか教室に違和感を感じた。
隣の席のあっちゃんが
学校を休みがちになってきていた。
いわゆる不登校だ。
実玖はりょうともかっちゃんとも
あまり話さなくなってきた。
女の子の友達は
できてきて話はしていた。
りょうはゆうとひぃとも仲が良くなったようだ。
なにか嫌な予感がした。
ある日───
りょうが
ゆうとA組に入ってきた。
なにやらこそこそ
笑いながら実玖の方を見ていた。
「すねお」
の声が聞こえてきた。
ゆうの周りにいた子たちの
笑いが飛び交った。
りょうもひぃもいた。
小学校のときのことが頭をよぎる。
また小学校のときみたいに
いじめられてしまうのではないか…と。
実玖の考えは甘かった。
これから起こる出来事は
想像を遥かに超えていた。
それからというもの
りょうにも「すねお」とよばれ
話もしなくなり
周りの子もそれにのせられていった。
それでも
小学校のときみたいに仲のいい子はいた。
だから、
学校にもちゃんといったし、
勉強もそれなりにできていた。
中学に入ると、
家庭の事情がない限り
必ず部活には入らなければならなかった。
さて、
何に入ろうか。
小学校のときから仲のいい子と
部活の見学をしにいった。