小学校卒業~中学入学
そこからというもの
なにかにつけて陰口やすねおと陰でいわれたりしていた。
こちらからしてみれば
いい気はしないしすねおって陰で言っていても
もうわかってるし「はぁ~」
どうしたらいいものか…
実玖と仲良かった子たちは
相変わらず話もしてくれるし
遊んでくれる。
だから、学校も休まず行けていた。
友達が先生に相談してみようと言ってくれた。
実玖:「先生!」
実玖は担任の先生のもとへといった。
先生:「どうした?」
実玖:「ゆうに…ゆうにいじめられてるんです。」
先生:「それは、ゆうが実玖をすきなんじゃないか?」
実玖:「そんなことない!絶対…」
そのあと先生が何を言ったのか覚えていない。
先生のその言葉にびっくりして。
実玖ママのところにきていた
同級生のお母さんにも話をしてみた。
そのお母さんも
「ゆうくんは実玖ちゃんのことがすきなのよ」
先生と同じことを言った。
なんで…??
なんで大人は同じことを言うの?
なにも解決がされないまま
毎日、毎日そこまで酷くはないが
陰で言われることが多かった。
先生も親もなにも気づかず、
何事もないと思ったまま時が過ぎた───
実玖は中学にあがることで
いじめはなくなると思っていた。
実玖がいた小学校ともうひとつ
小学校がありその真ん中に中学校があった。
そのふたつの小学校がひとつの中学校へとあがる。
だから、実玖はクラスも増えるし、自分も変わる。
大丈夫と思っていた。
だが、違う意味で実玖は変わることになる。
とっても明るく元気に過ごしていた実玖なのに…。
あれから半年以上たち
いじめは軽い程度で続いているものの
休まずいける程度だった。
話をする友達も遊ぶ友達もいたから。
そして卒業式───
卒業式は難なくおわった。
親もいることもあり、特にいじめられることもなく。
親がいたり、先生がいたりすると
みんな何もしなくなる。
実玖はいまはそう思っていた。
時が過ぎ、中学入学した。
中学校ではA組〜C組まで分かれていた。
実玖は1年A組。
出席番号順に男女混合の席順。
となりは女子だった。
後ろと右後ろは両方とも男子。
その3人とは小学校が違う。
ひぃもゆうも違うクラスだった。
隣の子はあっちゃん。
右後ろの子はりょう、後ろの子はかっちゃん
と、呼ぶことにする。
その3人とはすぐ打ち解けて仲良くなった。
なにも問題なく過ぎていくようにみえた。
でもそれは、
まだみんなのことをみんなが知らなかったから。
クラスが違っても、他のクラスの子とも仲は良くなる。
それでも実玖は「大丈夫」と信じていた。