小学校
それは
掃除の時間の出来事。
家庭科室の掃除当番だった。
男子の中のリーダー格の子と
その周りにいた男の子も同じ掃除場所。
実玖はその子達とも普通に話をするくらい
仲は良かった。
家庭科室の掃除が終わり
時間があまり
男子たちがふざけだした。
家庭科室にはもちろん水道が通っている。
リーダー格の子の名前を「ゆう」としよう。
ゆうは
水道の蛇口をひねり、水を飛ばしひとにかけたりして遊んでいた。
それを見ていた周りの子実玖も含め笑っていた。
ゆうは遊びをやめ、床を見た。
床はもちろんびちゃびちゃ。
ゆうが
「おい、誰か拭いておけよ」
そう言った。
その言葉に実玖は少しイラッとした。
自分で遊んでいてあとは拭いておけっておかしくはないかと!
だが、みんなはその子の言いなりだった。
実玖は我慢ができなくなり
「ゆうもやったんだから、ゆうも片付けなよ」と。
だが、次の瞬間───
「は?なんで俺がやらなきゃいけないわけ?」
そう、ゆうが口にした。
そこからゆうと実玖の言い合いが始まった。
ゆうは納得しない様子だったが、言い合いをおわりにし、
また蛇口をひねり遊びだした。
また笑いが起こる。
実玖も笑ったそのとき!
「お前はわらってんじゃねぇよ」
ゆうがそう言った。
「は?なんで笑っちゃいけないわけ?面白いから笑うんじゃん」
とまた実玖がつっかかる。
また張り詰めた空気になる。
そこで実玖と仲が良かった女子が
「まあまあもうやめよ」
といってくれておさまった。
そして次の日───
学校へ行くとみんなの様子がおかしい。
体育の授業になり
その異変を知ることになる。
体育の授業中
「すねお!すねお!」
アンコールみたいに言い始めたゆうたちと一部の女子。
その女子の名前をひぃとしよう。
なぜすねおなのか
その答えはすぐわかった。
実玖は
うでや脚の毛を剃ることをしていなかった。
まだ小6。もう小6と思う人もいるかもしれないが、
そのとき実玖は
美容とかおしゃれとかそういうものに
あまり興味がなかった。
どちらかというと、男っぽい性格だったし
男の子っぽい格好をしていた。
迷彩がとてもすきで服なんかも
迷彩柄にしたり集めていた程だ。
髪だけは、地元で八木節という踊りがあり、
発表する場所で髪を実玖ママが結ってビシッと決めるためにのばしていたので、長かった。
知らない人に、
男の子に間違われることが結構あった。
そんな子だったから脚なんかの毛を気にするはずもなく、
そんなあだ名をつけられた。
そしてそこから
いじめが始まっていった。