中学3年 部活
修学旅行から帰ってきて
みんなとも普通に話せるようになった。
そして部活───
みんなが一緒にキャッチボールをしてくれて
バッティングも一緒にしてくれるようになった。
まだぎこちない部分もあって、
自分から入っていけなかったり、
声かけられなかったりすることもある。
でも、前よりも確実に
人間関係はよくなっていた。
実玖をいじめていた副部長。
やはり、いい気がしないようだった。
だが、そんな副部長に
事態は起こる。
ある練習試合。
副部長は左利きという理由で
ピッチャーもやるようになった。
エースは部長だが、顧問は副部長をエースにしようとしていたようだ。
そして、副部長がマウンドへあがる。
さて
試合では初登板の副部長。
どんなものか見者だな。
散々実玖のことをバカにしてきた副部長。
実玖は楽しみだった。
だが、四球ばかり全くストライクが入らず。
試合にならなかった。
すぐ降板させられた。
それから、みんなの目が副部長を見下すようになった。
要するに副部長をみんなが無視し始めたのだ。
もしあのやめてしまったピッチャーが残っていれば、
実玖はやめなかったけど、ずっと一緒にできていれば
もっと強くなったのにという声があがってくるようになった。




