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叫騒の歌  作者: 実嵐
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変わらないもの

特殊なボイスレコーダーをどこぞの大きな企業に任せても遠回りをさせられるを若槻はわかっていたので、中小企業に頼み込んだらしい。かなりの数ではあったが、仕事の依頼ということで断らなかったという。若槻が言いだしたことでもあるが現実にやってのけるのだからすごい。鑑識とデータを扱っている部署の代表者が何度も行って開発に携わったのだ。単純にすまなかったのだ。益子は間瀬から聞かされた。高価なボイスレコーダーを此処だけが許可を得て使えるのだと誇らしげに言っていた。町の流れは続くのに時も続くのに、政治家だけは止まっているような気がした。ののしり合いをしたところで解決へと導くような動きもないうえに頼んでおいてなかったことにするなんてお粗末この上ないことを選ぶのだ。もし、別の人が頼まれたときに受け入れない可能性だってある。金と時間の無駄だったと証明したのだ。ご都合を繰り返せばいずれ破綻に導かれる。益子はコーヒーをがぶ飲みした。半分以上減ってしまった。今じゃあSNSでつぶやかれていく時代だ。でっち上げた情報でも真実でも嘘でも全て真のように示され行く。拡散されていき、つぶやいた本人は雲隠れを選ぶ。何処ぞのお偉いさんもそうだ。

「何を思っているんだろうな。尽くしても壊されるときを選ぶくらいなら何を言っても聞かないのなら無視をするくらいだ。」

彼の心にある空虚を満たすものは存在するのかと。空虚になったほうを悪いといって手法を変えない輩もいるわけだ。簡単にぶった切るようにしてしまうのもいったいどうなのだろうかと。わけのわからない討論に時間を費やすくらいならと思ってしまうくらい愚かだ。愚か者といってののしったところで変わらない何かを問うこともなければと思ってしまう。それもわからない人達が政治家と名乗っているのだ。思いもしないところでということもあるのかもしれない。

「いわれもないことを言うのだろうかとも思ってしまうのだ。単純になるのだろうかと。」

「見えない部分があるんだよ。表裏一体とかいうもんな。嘘じゃないんだよ。」

わからないことを考えたところで何がつながるのかと悶々としてしまって闇に葬り去るように望んでいるのかもしれない。いつの間にかに飲み干してしまったペットボトルを透かすために空へと移したが変わらない雲に頼っているようでもあったのだ。底にたまったコーヒーが自分への刺激なのか胸にたまっているものなのかもわからない。

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