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叫騒の歌  作者: 実嵐
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出会い、再会、後悔

益子は桜銀行に行ってみることを提案したら間瀬は快く理解してくれた。付け加えていった。

「俺はな、榎並邦彦に突入するのは止めるけど榎並渉の実の父親くらいはどうってことないと思っているからな。アポも取らなくても理解がある会社だからな。」

「はい、行ってきます。」

間瀬の言葉には力強さを感じる。益子は廊下へと出た。捜査一課は一向に事件が解決に向かわないのがいら立ちをまくしたてているようでもあった。生稲はいまだに榎並邦彦についていて大した動きがないため、連絡が来ないのだろう。益子は覆面パトカーに1人乗り込んだ。間瀬は理解ある会社だといっていた。それは専務に上がったのが刑事の友人でそれに加えて伊達に扱えるような人間であったこともあるのかもしれない。最近では慎重に運転するようになった。事故が多発しているからだ。ラジオでは警察官が詐欺を行ったという話が上がっていた。それにも関わらず警察はキチンとした写真を提出をマスコミにしなかったという。身内に対しての甘さが露呈した形だ。権威を利用したものでもあったので下手な行動をしたら信頼を損ねることを知らなかったのかと思ったくらいだ。身内を甘んじたところで悪事に利用したことでも甘い判断をするのをよしと判断をしてしまった。なんだかんだ思っているうちに桜銀行の本社へとたどり着いた。車を止めて受付へといった。

「榎並渉の実の父親に会いたいんですけどいいですか?」

「はい、構いませんがあいにく外回りをしておりましてかえって来るのはもう少しあとですが・・・。」

「じゃあ待っています。急ぎというほどじゃないので。」

刑事が来たことに対して抵抗感がなかった。慣れた対応をしているようだった。受付の人はすぐに電話をもっていた。専務にでもつなげたのだろうか。不自然に見えないように演技をしておいているようでもあった。入口近くのベンチに座っていた。後ろから声をかけられた。

「すみません。警察の方ですか?」

「はい、そうですが・・・。」

「桜銀行で専務をしております。武田というものです。」

間瀬が言っていた人物だと思った。さわやかを張り付けたような感じだ。責任を負うだけ追ってしまいそうなくらいのはかなさも兼ね備えているようでもあった。

「貴方が若槻さんの友人ですか?」

「若槻を知っているんですか。それなら貴方は部下っていうことですね。うれしい限りです。」

話が盛り上がりそうだったので、応接室へと移動することになった。


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