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叫騒の歌  作者: 実嵐
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試案と立案

「榎並の実家が融資をもらっていた銀行とか聞かなかったか?」

「あぁ、言ってたな。コスモス信用金庫とか言っていた。中小企業だったこともあって地銀とかじゃあ借りれなかったんじゃないか。まぁ、借りれるくらい大きくなりかけてつぶれたとかよくある話だからさ。」

「榎並自身の父親が銀行に入ったのは内部を知るためだったとしたら・・・。」

「あり得るだろうな。あっちは信用金庫どまりだけど、うちは大きいから案外生々しかったりするだよな。」

うまいコーヒーを肴にろくでもない会話をしている。会社を1つつぶすことになったら雇っていた人を路頭に迷わすことになる。経営者はやりたくなかったはず。それでもやらざる負えない状況になったのだとしたら残酷だ。武田もその光景を見たことがあるので難しい顔をした。武田が銀行に入ったのは安定と給料の高さだったが、今はその好印象も薄れてしまっている。それも専務としては考えざる負えないことなのだろう。武田は小腹がすいたのかケーキを頼んだ。手作りのケーキを売りにしているほど力を入れているのだという。出てきたのは皿の周りをクリームでデコレーションすることなく、素朴な形で出てきた。

「ネットで見てたらさ、うまそうだったんだよ。此処にしてよかったよ。お互いにさ、仕事が忙しいって言ってもお前と俺じゃあくらべものにならないよな。お前の場合は十字架を背負っている奴だっているだろう。」

「そりゃ探ればいるだろうな。近場にゃいないな。上からの指示に従うだけが能だと思っていて事件が解決しないからな。・・・だから、上原さんみたいな人が貴重だから必要なんだよ。一匹オオカミってのはいいものなんだぜ。別角度から見ているからな。」

警察というのは殉職というのがあり得る世界だ。それも覚悟でやっているところもあるだろう。だが、身内を甘やかすのはいけないのだ。甘やかしたところで味を占めてしまうこともあるからだ。それも試しているのだろうかと思ってしまう。かすかに思ってしまうことにあふれてしまっている。榎並邦彦はそれに近いのかもしれない。国会議員として地元の人を大切にしていないのがまるわかりなのだ。金を配り歩いて投票してもらっているようなものだ。金の意味を変えて渡せばわからなくなるという思案だろう。悪知恵だけは一人前としか言えないのだ。それの何処をもって覚悟や責任を抱えているのだろうかと思ってしまうのは間違いだろうか。いけないことだろうか。

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