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叫騒の歌  作者: 実嵐
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1つの決断と分かれ道

管理会社の人に礼を言った後にすぐに若槻は助手席へと座り込んだ。益子はそれに続いて運転席へと座った。若槻は電話をしていた。内容を聞いていると相手は間瀬らしく管理会社の人がいっていた何とか環境開発という名を探すのだという。間瀬はデータを扱っていて部署からであるからお安い御用であろう。簡単にやってのける。彼もまた腕を認めているようになる。車を走らせていると若槻がじっと窓の外を見た。

「何とか環境開発ってのは確か内定者を100人以上取っていたこともあってかなり騒がれたんだよな。それも当時は有名どころでちやほやされる対象だったのにな。天地の差の結果になってしまったんだよ。」

「よく覚えてますね。俺も当時、大学生でしたけど入ったばかり浮かれてましたからそこまで覚えていないんですよね。」

「人ってそんなものだよ。他人事で過ぎていくものなんだよ。最初は同情をしたとしてもさ。」

若槻はホルダーにおかれているペットボトルのコーヒーの飲んだ。がぶ飲みするかのように飲むため、ペットボトルが少しへこんでしまっていた。益子は黙っているしかなかった。言い返せるほどの経験値もまだたまっていないからだ。沈黙という時間を減らすだけの時間を過ごした。それでも考える時間となって少し勉強になったと思った。警視庁へとつくなり急いだ。捜査一課にへと向かった。間瀬のところへと急いでいたのだ。

「名前はわかったか?」

「えぇ、有名どころですし、話題にもなってましたよ。週刊誌でえらく憶測が書かれていたみたいですけど負けますよね。裁判起こして大敗しと聞いてます。」

「名前は何ですか?」

「パーソナル環境開発ってところですね。そこの社長は自殺をしていますし、専務もです。複数いたとされる取締役は何処かの企業にいると思いますので調べますね。」

「頼んだ。」

パーソナル環境開発は同族会社でもあってかなり稼いでいたのだが、投資を間違えた結果だったのだ。その補填を会社の建物にかけていたら取られてしまう上に失態を隠すために追加で会社の金に手を出していたのが社員にばれ、1人の社員が内部告発をしたことで信用もなくなってしまい同族をなくせばよかったのだが、身内に固められたこともあって安易な決断を起こしてしまったのだ。多数の従業員を路頭に迷わせてしまったことを悔いたような口調での謝罪でなかったことも火をつけてしまったのだ。週刊誌からのバッシングに耐えかねて社長と専務は自殺をして幕を閉じた。


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