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叫騒の歌  作者: 実嵐
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描いた未来と夢の展望

益子はただ遠藤から話を聞いているだけだった。急ぎの仕事をこなしているばかりで休みがなくなっていくのだ。今回の事件にはかなりの分析が必要となってくる。

「おっ、益子が来ているのか。ちょうどよかった。間瀬に会えたらと思っていたらいなくてさ。」

「間瀬さんも出て行ったんですか?」

「あれじゃないか。榎並邦彦の件で少し調べに行ったんじゃないのか。榎並くらいならつぶせるってね。」

遠藤がすぐさま言った。榎並は嫌われている国会議員で票が獲得できるのも金の力じゃないのかと思ったほどだ。義理の息子も同じく会社で嫌われていてやめさせることをさせようとしているほど。

「益子、お前にとってはかなりの情報を調べたぞ。」

「なんですか?」

「高木幸喜の父親は今現在リーチを担当している。だから、お前は一度会っているんじゃないかと思ってね。・・・図星だろ。」

高木幸喜の父親とあっていたのだ。事件について知らなかったはずがないのである。息子がないがしろにされるのを黙ってみていたのだろうか。今も残っていれるのはそれくらいのことを起こしていないとできないことだ。

「そのあとも調べておいたけど、リーチという名を一度消されていたみたいだよ。サイト自体をなかったことにしてるから復元には時間がかかるだろうな。」

「有難うございます。鵜坂さん。」

「間瀬の部下に礼をもらったよ。俺はうれしいんだよ。間瀬は追い出される形でデータの部署を出て行ったからさ、心配だったんだ。腕はいた中では一番優秀なのにでっち上げのようなことをされたんだから。下手したらハッカーとかになりかねなかったんだよ。」

「そうだね。ハッカーになれるくらいの吸収力をもっているのを上司が知らなかったんだよね。」

遠藤もまた知っていたのだ。リーチというサイトを扱った事件をかかわっただけで罰を受けた形だ。次いでといって鵜坂は言った。少し前に検察のデータをいじったのだと。不正をしていないかと見たのだという。上司からの指示だった。それも捜査一課が絡んでいるのではないかと思っているのだ。むしろ、不正を行ったことがばれないかを試したかったのではないのだろうか。それなら余計に罪深くなっていく。

「それであったのかね。」

「ざっと見たところなかったんですよね。けど、もう一度と思って間瀬を呼んで確かめたら不正が見つかったんです。かなりわかりにくい形だったみたいですけど。それを伝えたら検事が辞めさせられたって聞きました。」

「あってはならないことだからな。」


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