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叫騒の歌  作者: 実嵐
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怠るもの

若槻の足取りは来た時よりもウキウキした感じであった。収穫があったのが確かで手ごたえも感じたのだろう。その手ごたえもいずれ別のところから回収できると確信されている。

「楽しいそうですね。」

「そうだろう。あんな吐くんだからな。脱税を認めているから二課も明星に目をつけていたんだろうからな。表ざたにならないように仕組んでいるけど、ありゃ簡単に吐くから大丈夫だ。」

暗闇をともす明かりを見つけたときの喜びといったところだろう。リーチという存在を知っている人物はあふれている。尾崎はホストの吐き出し口を作り、別の人が犠牲となっていなくなったのだとしたら・・・。

「そういえば、尾崎について詳しく聞けませんでしたね。」

「それは・・・。二課の腕の見せ所だよ。金を扱っているのも同然の彼らに隠し場所なんてわかるし、次いでに尾崎のことも聞けばいい。きっと関与している。そして・・・。まぁ、お楽しみだな。」

警視庁に戻ると明かりがともっている。捜査一課の人達は外で稼いでいるのかもぬけの殻だった。間瀬は真剣にパソコンとにらめっこしている。席に着くなりすぐにコーヒーが出された。若槻は事件を扱っているときはとても苦くしてミルクを追加するのだ。苦すぎると飲めないためだ。感覚が鈍ってしまうのも加わっている。

「二課の人に報告したら喜んでましたよ。かなり前から目はつけていたみたいです。けど、下手に行って失敗してはならないとして踏み込めなかったそうです。若槻さんが行って核心したのならと奮起しているようです。」

「まぁ、そうだろうね。うまいな。鵜坂に言ってくれ。腕を上げているってな。」

「言っておきます。喜びはしないでしょうね。あいつにとっては事件を解決することですから。」

「それが仕事だからな。鵜坂はデータを扱っている部署の中ではうぬぼれないと思っていたからな。それにお前の目もあるし。」

鵜坂はうぬぼれないと常に言っている。間瀬は聞き飽きただろうが、うるさくは言わない。それくらいの関係なのだ。テレビをつけたが、大きな事件が起きたのか取り上げられていた。ただ別の所轄が主体になるのを知ってほっとした。今の事件を真剣にやっているときに追加をされると困るのだ。報われるとかの気持ちではない。益子はブラックコーヒーを飲んだ。苦味が何かを刺激をしている。資料を見つけては悩むしかないわけではない。現場へ行くことに怠る理由がないと教えてもらったからだ。

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