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叫騒の歌  作者: 実嵐
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闇と会話

翌日になり本番が始めるといった空気が一部だけに流れていた。捜査一課の連中はあくまでも元秘書を捕まえたまでだというスタンスで行くつもりなのだろう。何処か他人行儀な対応はいずれ落ち度を知らなかったとなってしまう。間瀬は先にいってしまったのだといった。

「昨日の下見に行けていなかったということも含まれているからだということです。鵜坂さんもついて行っているとも聞いています。」

「片桐も来るといったか?」

「はい、全ての事件をつなぎ合わせればとんでもない人間であることもわかっているとのことです。」

佐伯も付き添いで行くのだという。経験というのに含ませようとしているのだ。片桐に弟子入りをしたということは厳しくも指示を受けるということの証となっている。若槻は一息つくためにコーヒーを飲んでいると生稲がやって来た。

「俺も行ってもいいですか?」

「構わないぞ。俺はいい経験になるからと思っているから。国会議員とかいう肩書を持った人間ほどプライドを壊さない方法を部下は知っているが、図星に当たるとやけにあたふたしてしまうんだからな。見てみるといい。」

付けていたテレビに国会議員のことで週刊誌が載ったことでマスコミが騒いでいた。秘書にパワハラを起こしたというものだ。それだけにとどまらず、暴行を行ったのだ。それも車の中だというのがまた質の悪さを際立たせる。秘書だけでなく、タクシーの運転手にも同様のことを起こしているのだから。録音されていてもパワハラ疑惑でさえなかったことにしようとした。暴行については否定しているのもおこがましいくらいだ。官僚をしていたこともあってかうぬぼれたとしか言えない。それでもかまってしまったらいい考えなど持たないだろう。いずれやめるとか言い出すのだろう。やめないといっていても選挙で最後には恥をかくくらいだ。忘れるはずがないだろう。エリートだとちやほやされた結果に過ぎない。秘書だけでなく、民間の人間にも同様のことを起こすのだから罪深い。秘書にそれだけ怒りをにじませるのであれば、秘書など雇わず、全て自分ですればいい。そうすればこんなことが起こらない。単純だ。それも嫌ならやめるのが解決する方法だ。したことを否定したところでなかったことにすることにはできない。抗うのすら億劫なくらいだ。それすらわかっていないのだ。もう世論は動くほどの力は驚くほどに持ち合わせていない。それすらも気づけないなんて・・・。

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