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0話 不思議な夢
突く、突く、突く、斬る。
曲げる、曲げる、曲げる。
暗闇の中で、誰も見ていない空間で俺はその動作をやり続ける。
だが、どうも上手くいかない。
イメージで強い相手と戦うと、確実に負ける。
俺は周りが暗闇の空間でずっと振り続ける。
突いて、斬って、突いて、斬って……。
***
「おい、春樹!授業中だぞ!」
その声で目が醒める。
………そうだ、今は6限の数学の時間、だ。
……にしても最近変な夢ばっか見るな……。
「ぼーっとしてないで起きとけ!」
どっと笑いが起きる。
先生もそこまで本気ではなく、笑いを浮かべなから俺を注意する。
「………あ〜、すいません、秋先生」
「分かればいい」
そして、そのまま授業は続いた。
放課後。
俺はいち早く家に帰ろうとする。
その時、俺は膨大な光に呑み込まれて、この世界から消え去った。