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角島という男

長ったらしくて妄想垂れ流しです

俺は古びた電球の光だけが明かりを灯している寂れた部屋で、ベッドに仰向けになっている状態で目を覚ました。

「起きましたね。」

隣を見てみると白衣を着ている医者らしき年配の男が立っていた。

「ここは...?!...奏音は無事ですか?!」

俺が説明を求めても医者は俺の事を一瞥すらせず

「説明は私ではなく、こちらのかたから受けてください。」

と、言いながら手に持っている書類を纏め始めた。

その男の隣には、いつの間にやらもう一人の黒一色のスーツを着た、筋肉質で強面の中年の男がいた。

「...あなたは?」

俺がそう問うと、その男は俺に詰め寄りながら自己紹介を始めた。

「私は対世界魔術防衛協会 最高捜査官である角島(かどじま) 一鬼(いっき)だ。」

と、簡潔に自己紹介を終えたあとに、話を続け始めようとした。

勿論こんな説明を受けて一発で「はい、そうですか。」 などと理解出来る人間などいるはずもない。

俺はからかわれてる気がして、無性にイラつき少し食い気味になって質問を返した。

「ちょっと待ってください。そんな組織名聞いたこともありませんし、魔術って言いましたか?ふざけてるんですか?。」

するとその男は、まるでこのような場面に何度も立ち会っているかのように慣れた口調で話し始めた。

「...確かに、現時点の説明で君が完全に理解してくれるなんて私も思ってない。だが嘘だと思ってても良いから、どうか話を聞いてくれ。」

俺はその真摯な対応に押され、文句を今にも垂れ流しそうな口をひとまず閉じた。

「まず君がここにいる理由は高さ30M程の工事中のビルから落ちてきた鉄骨の下敷きになったから。そうだね?。」

俺はこの男がなにを伝えたいのかいまいち理解出来ずとも話を続けさせるために頷いた。

「端的に言おう。あれは偶然な事故等ではない...君と君の連れを殺すために必然的に落とされたんだ。」

俺はそれを聞いた瞬間、流石に抑えられない疑問が頭の中を渦巻いて閉ざしていた口を無理やり開かせた。

「一体誰がそんな事を?!そもそも何故俺らが?!」

俺の問いを聞いたあと、男は少し悩んだ顔をして、溜めてからある一言を発した。

「...君たちを殺そうとしていたのは...世界だ。」



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