終わりの始まり
初投稿ニキなんで拙い文章ですが許しちくり
「今日も平和だな...」
そう独りで嘯きながら帰路を歩いている俺の名前は宮成 蒼人だ。
御宮学園高等学校一年に在籍している、母子家庭だが金に困っているという訳でもなくて、学力や友好関係も特段良くも悪くもない正に普通の高校生だ。
「あーおーとっ!!」
まあ、強いて普通じゃない所を言うなら今丁度に、俺の名前を場を弁えずに大声で呼びながら飛び蹴りをしてきたこいつだろうな...
"飛谷 奏音"
家もすぐ隣で家族ぐるみの付き合いをしている俺の幼馴染だ。
学力は平均以下だが運動神経がぶっ飛んでいる。
ついでに思考回路もぶっ飛んでいる。
だが顔は良いらしく、クラスどころか学年にまでその名は知れ渡っている。
中学までは男友達のように接してられたのだが...
悔しいかな、どうやら俺も思春期とやらには逆らえないようで、今は目すらあまり合わせられない。
「どうしたん?なんか顔赤いよ?」
「...青」
「青...?」
奏音は悩んだ素振りをした後、やっと自分が履いているパンツの色を思い出したのか頬を俺同様に赤染めながら今度は平手打ちを食らわしてきた
「ヘンタイ!!!」
「お前が大胆に飛び蹴りしてきたからだろ!!!」
怒鳴っている俺の心情は何故かたまらず弾んでいる
そんなくだらないやり取りをしつつ、二人で帰ろうと道を歩いている時だった。
俺は急に嫌な予感を察し空を仰いだ。
だがそれは一棟の工事中のビルの真上から数本の鉄骨が降り注いでくるタイミングとほぼ同時だった...
避けることなど叶うはずもなかった。
奏音の頭に鉄骨が突き刺さる瞬間の前に俺の意識は途絶えた。