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これは悪夢か正夢か……
いろいろありまして285文字ピッタリの小説を書くことになりました。
空白は除いて、285文字ピッタリにしたため駆け足のような短い話になっています。
かすかな鳥の鳴き声と、空が明るくなってきたところでルドはいつも通り目を覚ました。
両手を上げて体を伸ばしてから体を起こす。そこにノックの音が響いた。
「どうぞ」
ドアが開き、そこにいたのは……
「師匠!?」
エプロンを着けたクリスが笑顔で部屋に入ってきた。
「私はもう師匠ではないだろ?」
「え?」
混乱しているルドの前にクリスが持っているトレーを差し出す。
「朝飯を作ってきたぞ。食え」
「師匠の手作り!?」
ルドが喜んでいると、目の前に紫の物体を突きつけられた。
「食べさせてやる。あーんしろ」
「ちょっ!師匠!やめ……夢か……」
ルドが息を切らして上半身を起こす。そこにノックの音が響いた……