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―I weave with you―【第四回・文章×絵企画作品集】  作者: 些稚 絃羽
桧野陽一さまイラスト『【第四回・文章×絵企画】塀』より
10/28

荊の棺

イラスト:桧野陽一さま ( http://10819.mitemin.net/ )

指定ジャンル・必須要素:なし


→→ ジャンル:詩

  この作品は277字となっております。

挿絵(By みてみん)



窓から見える景色はあまりに狭くて

淀む空は遥か先まで

溶けてしまえるならいっそあの雲に混じりたい

赦されないから今日もまた庭の隅で荊を食む

息ができなくなるほど強く抱かれて

温かな胎をぼんやり思う


巻きつけた布切れを飛び越えて

血潮を撫ぜる棘

頬をくすぐる葉

柔い感触は胸を裂くから

どうか隙間なく包み込んで


何度だって来る最期の夜に

何度だって朝日が差して

また蕾が解れる音がする

ただ苦しみたくて 悲しみたくて

甘い荊の苦みを探る


溶けてしまえるならいっそ土に染み込み糧になりたい

赦されているから今日もまた庭の隅で荊が誘う

息ができなくなるほど強く抱かれて

輪郭のない陽をぼんやり見つめる


  

次のお話と関連付けて読むのもいい、かも?

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