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Q.隣にいる魔王から5m以上離れないで世界を救うにはどうすればよいか?  作者: ねここねこ
六章 天使になりたい少女と天使をやめたい少女
63/101

メルティ先生の! 六章までの人物紹介!

遅れてしまい申し訳ございませんでした。

その分多めだから楽しんで頂けたらと思います。

 あ、このコーナーの担当はわたしで固定なんだね……。

 どうも、フレイヤちゃんの先祖のメルティアです!


 ううん、出番がないよりは全然いいんだよ……? でも会ったこともない人が多いのに私に任せちゃってもいいのかなぁ……。……まあどうしてもっていうなら……。

 じゃあ、今回は「四章 枯れた大地の叶わぬ願い」から「六章 天使になりたい少女と天使をやめたい少女」の人物を紹介していくよ!

 うまく「ひとこと」言えるかなぁ……。

 

~~~

四章 枯れた大地の叶わぬ願い

 

〇四章のあらすじ

 いわゆる『魔界編』だね。ミラさんの我儘で訪れた魔界は神の軍勢との戦争の真っただ中。ミラさんの妹さんのノルンさんの願いを聞き入れてシロお兄ちゃん一行は単独で天使との決戦に挑んだよ。

 ラグエル、ミカエル、ラファエルの三柱を相手に戦い、ラファエルの裏切りもあったけど、うち二柱を撃破したよ。

 その後シロお兄ちゃんとミラさんは転移魔法によってセトラさん達と分断させられちゃったね。


〇シャド・ヘレン

 闇の賢者の末裔。容姿不明。

 シロ達に魔界の窮地を救ってもらうため手記を発見させる。

 偽装、変装魔法が得意であり、ラ・ブールの時点でクア発見の手助けを陰から行っていた。

 本人曰く「僕は日陰者だから」。自分の立場から周囲の影響を重視し、極端に目立つことを嫌う。

 捨て子だったが、ノルンに拾われてからは家族を超えた付き合いをするようになる。

 

 ひとこと:ノワールにすごく似てる……! でもずっと一人だったノワールと違ってこの人は愛する人が居たからここまでシロお兄ちゃんの影に徹していたのかもね。


〇バゼッタ・ノルン・エイワーズ

 ミラの妹。ミラ同様、白い肌白い髪に深紅の眼を持つ美少女。齢1000+α。

 見た目こそそっくりだが性格は真逆。基本は冷静、お淑やかだがバゼッタ家の血筋なのか決断力は人一倍ある。

 正確には腹違いの妹だが、ミラからは実の妹のように扱われ、本人もミラを実の姉として接している。

 幼少期はメギドラ家の執拗なバゼッタ家潰しから逃れるため、ミラから別の名を名乗らされていた。

 現在は魔界図書館の館長を務めつつ、ミラのいた旧魔王城の清掃を行う毎日を過ごしている。

 クロノワールことクロとも幼馴染で、バゼッタ家崩壊以前は昔からよく三人で遊んでいた。

 シャドとは相思相愛。以外に乙女脳なのかもしれない。


 ひとこと:絶世の美女と言っても差し支えないくらいにきれいな人だよ……。ただバゼッタ家の宿命なのか、胸は……胸は……うぅ……。自分でダメージを受けるからこれ以上はノーコメントです。


〇メギドラ・ロノウェ・エイワーズ

 現魔王。シロの評価ではあるがかなりのイケメン。

 弱冠150歳にして魔界を統べる王となるという魔族としてはかなり若い部類に入る。メギドラの血を引いてはいるが、圧政こそを正義と捉える家の方針には兼ねてから疑問を抱いており、理想を上げるとするならミラの王政を心の内に描いていた。それも天使たちの登場により叶わぬ夢となってしまったのだが。

 国を愛する思いは人一倍であり、本人自身、天使との戦争において命を落とそうとも抗うつもりであった。

 王という地位さえ駒として国のために消費するという多少行き過ぎた熱心さゆえか、意外と国民からの人気は高かった。

 魔界進行が終息したのちは行方をくらませ、本来的であるはずのラファエルと行動を共にしている。


 ひとこと:良くも悪くも王様としての完成形って感じ……。臣下にはとても優しかったみたいでよく自室に部下を招き入れてはチェスをしたり茶会を開いたりしていたみたい。


〇バゼッタ・クロノワール・エイワーズ

 元魔王直属護衛騎士団団長。シロとは対照的な真っ黒な髪を持つ少年。

 生前はメギドラ一派からミラを護るため、バゼッタ家の養子として仕えた。

 固有魔法「本家越えブリリアント贋作レプリカ」は相手の魔法を奪う魔法。クロ本人に使用可能ならどんな魔法も再現できる。

 のちにシロに託された時には「相手の魔力を奪う魔法」として解釈され受け継がれた。この辺りは今まで多くの種類の魔力をその身に宿してきたシロだからこそ成しえたと言える。

 

 ひとこと:この人凄くシロお兄ちゃんに似てるんだよねぇ……。うーん。もしかしたらシロお兄ちゃんに、じゃなくてシロお兄ちゃんがなのかも……。アトラお姉ちゃんとも関わってるみたいだよ!


~~~

五章 A-part はじまりの村と二人の英雄


〇あらすじ

 ラファエルによって魔界から僻地に飛ばされたシロお兄ちゃんとミラさん。魔法が使えなくなっちゃったミラさんの為に、付近にあるお兄ちゃんとアトラさんの故郷のアーレア村へ向かったよ。

 一時はそこにはいないはずのアトラさんに村に閉じ込められちゃったけど、話し合いの末に出してもらえることになったね。

 再び旅路に戻り、一件落着かと思ったら突然目の前に天使の女の子が――!


〇バゼッタ・ミラ・エイワーズ

 魔界での争いによって魔力の核が消滅してしまった状態のミラ。

 魔王という絶対のプライドの消失は想像を絶するほどの不安を彼女に与えた。

 それでもシロと共に旅をするという信念の元、毎晩こっそりこつこつと魔法の練習をしていたのはここだけのお話。

 シロへの恋と呼ぶにはあまりに未熟な想いの種を、アトラとの邂逅によって自覚しだしたのもここだけのお話。


 ひとこと:わたしももし魔法が全く使えなくなったら不安でしょうがなくなっちゃうよ……。でもあきらめないのはミラさんらしいなって思うなぁ……。でもシロお兄ちゃんに色目を使うのは良くないよねぇ……?


〇アトラ・アーリエ

 今回のアトラはアトラ自身が村の記憶を封印した中に存在する、後悔と迷いの感情を元に構成された一種の思念体。しかし自我はあるため、迷い込んだシロを何とかして村へ留めようとする。

 シロからの千年後の告白を受けるが、今のシロの心には自分が入り込む隙は無いのだと悟り二人を村の拘束から解き放った。

 

 ひとこと:ひょっとしたらあのままアトラさんにずっと捕まってたなんてことも……? お兄ちゃんも女運ないよねぇ……。ん? わたしはまともだよ?

 

〇長老

 当然アトラの術式によって生まれた虚像。

 生来は持ち前のカリスマで廃村寸前の村を復興していたエリート村長。

 村の子供の成長を見守ることが老後唯一の楽しみだったようだ。アトラとシロが魔王を討ったという報告を聞きながら、穏やかに他界した。

 

 ひとこと:本物の村長さんじゃなかったみたいだけど、もし本当にシロお兄ちゃんに会えてたらきっと喜んでたんだろうなぁって、ちょっと悲しくなっちゃうね……。


〇ガブリエル

「七天の主翼」と呼ばれる最上位の天使の一人。

 幼女。見た目相応の明るく純真な性格。

 モットーは「誰とでも仲良し!」

 なのでちょっと気になっていたシロとミラにちょっかいを掛けに来た。


 ひとこと:ちなみに魔界からずっとついてきてたみたい。シロお兄ちゃんが死なない様に、こっそりとミラさんを果物の樹に誘導してたみたいだよ。やさしい天使もいるんだねぇ……。


~~~

五章 B-part 人類生存安全圏の賢者

 

〇あらすじ

 分断されたシロお兄ちゃんとミラさんを探しがてら、第四の賢者の子孫の痕跡が残るガーデンにたどり着いたセトラさん達。

 人類生存安全圏と呼ばれた理想都市で手掛かりを探すことになったよ。

 フレイヤちゃんは図書館へ、セトラさんは人類王テラの元へ。クアさんは……うん。

 二つの手がかりから導き出された結論は……?


〇エレナ=メティス

 「図書館の番犬」、「王室専属記録室室長」などなど、自称が数多ある元ガーデンのお姫様。現在は――「ガーデン王家の規則によって世を忍ぶ仮の姿をとってるって訳!」……らしい。

 彼女の役割はガーデン外部(元姫達が移住した人類領の中、小都市)からの情報を集め、解析し、テラの元へ渡す事。図書館業務に加えて解析業も並列して一人でこなしているためかなり忙しいようだ。

 パメラとは姉妹の中でも特に仲が良いようで頻繁に図書館に呼んでは解析を手伝わせつつ、お茶をふるまっているようだ。

 

 ひとこと:元気な人! 仕事場はとってもブラックなのにね! ……もしかして、ああしないと心が耐えられないとか……? ガーデン怖いぃ……。


〇テラ・エルド・アールグランド

 人類王と呼ばれる人類領最大規模の王国「ガーデン」を治める人物。

 「王は民の象徴である」ことを第一とし、自分を中心に国を鍛え上げた、ある意味ロノウェとは逆の王道を歩む。

 それも「全ての人類の技術を引き出せる」という特異な能力故であり、本人はこの能力を天命としている。

 ソルレーヌコンプレックス。それもかなり極度の。それが見た目、言動、どこから湧き出るのかは疑問だが、彼女(彼)がシロと共に旅に出ると誓ったその夜には、生まれて初めて涙で枕を濡らした。

 しかし、シロの事も同様に認めているため、しぶしぶだが旅に出ることを許可することになる。

 

 ひとこと:人類がこの人を倒す唯一の方法は、「ソルレーヌちゃん?くん?を引き合いに出す」くらいかもね。セトラさんに敗れたところを見る限り、全ての人類の能力を最大限引き出せる力があったとしても天使に勝つのは難しいのかもね。


〇ソルレーヌ・エルド・アールグランド

 土の賢者の子孫。どこからどう見ても美少女。どこからどう見ても。

 代々土の賢者の末裔は末弟に継承される。しかし、それだとあまりにも無防備なため初代賢者ノインによって攪乱を目的とした規則が生まれる。

 ソルレーヌも例によってその規則により本来の性別を隠し、女の子として王宮内で生活してきた。

 末妹として暮らしてきたからか、他の地域から集められた仮の姉たちにはこっぴどく苛められる。使用人も姉たちには逆らえず、王宮内で彼女の味方はテラくらいだったのかもしれない。

 故にテラは「優しいお兄様」として慕っている。

 シロに対しても「お兄ちゃん」とまるで妹のように接しているがそこにどんな意図があるかは不明。

 

 かわいい。だが男である。


 ひとこと:ひょっとしたらわたしなんかより女の子らしいんじゃ……。ううん! わたしだってまだまだチャンスはあるはず! 加速していくヒロイン戦争。男の子なんかには……ま、負けてられない……っ!

 

~~~

六章 天使になりたい少女と天使をやめたい少女


〇あらすじ

 ガブリエルちゃんと出会ったシロお兄ちゃんたちは、彼女の能力でガーデン、ひいては人類の危機が差し迫っていることを知ったよ。

 ガブリエルちゃんとの旅、エレナさんとの出会い、を通して、自分の勇者としてのあり方を探るシロお兄ちゃん。

 ガーデンにたどり着くとそこには天使の魔力反応を示したセトラさんがいて……。


〇パメラ=メティス

 元ガーデンのお姫様。エレナや他の姉妹と同様に各地に飛ばされる予定だったがテラの言で割と近場に配属されることになった。ちなみにエレナ共に偽名である。

 本人はガーデンのシステムに疑問は抱いているものの、今の暮らしを割と満喫している。紅茶好きでたまにふらりとガーデンに寄っては茶葉を買い占めていくらしい。

 彼女は他の姫と違い観測したデータから未来を「収束させる」力を持っている。「収束させる」と言うが、可能なのは本人に起こせる範囲だけ。

 絶望の未来を変える可能性を持っているだけで何もできない自分を歯がゆく思っていたところに、勇者シロが現れた。天使だと名乗る少女を連れた彼は彼女からしたらどれだけ可能性に満ち満ちていたことだろうか。

 ガーデンで起こる未来を彼に伝え、自分の悲願を彼に託した。


 ひとこと:落ち着いた大人の女性って感じだね。エレナさんとは双子らしいんだけど、性格は驚くほど似てないよねぇ……。ちなみにこっちが妹さん!


〇ガブリエル

 彼女の能力「天啓」は未来を見通す力だった。

 未来のガブリエルが過去のガブリエルに三通まで手紙を送れる能力。確定した未来をより詳細に記せば記すほど、もしくはより大きな修正を与えるであろう情報を記すほど一日に遅れる手紙の数は減る。書かなかった分の手紙を次の日に持ち越すことはできないが、大きすぎる情報を書いた影響によって次の日の手紙の数が減ることもあるらしい。

 彼女はシロとの数日間の旅で彼の、人間の人間性に触れることになる。今まで正体不明の肉塊でしかなかった人間は、彼女の中で徐々に輪郭を得、愛情という決定的に自分に欠けていた核心にまでたどり着いたことで「人としての人生」に憧れるようになってしまう。

 結果彼女はセトラの魔法で天使の力を完全に消失し、人間としての第二の生を歩むことになる。


 ひとこと:敵まで助けちゃうってお兄ちゃんらしいなぁ……。折角の人間としての命、楽しんで生きてほしいってわたしは思うよ!


〇セトラ・アーリエ(天使化)

 巫女の能力で天使の力を開放してしまった状態のセトラ。

 テラの思想はセトラからしたら「力あるものが自分と自分の周りだけ守っている」状態、怠惰に見えて仕方がなかった。皮肉にも人間は天使の力に敵わないことを証明してしまうのは彼女自身になってしまうのだが。

 人造による術式の為、天使の魔法は独特のものとなっている。

 「超超速度銀翼弾フル」:翼の羽根を高速度で打ち出す魔法。最大装弾数は百二十八発。まず常人には避けられない。

 「粒子振動極彩剣ベトール」:「斬った」という結果を残す振動剣。 

 「光速飛翔白銀翼オフィエル」:座標転移に近い速度で移動できる。しかし突き詰めると転移ではなく移動であるため、例えば直線状にいきなり壁が現れでもしたら、ぶつかってしまう。比較的コストは低い。

 「致死劇薬黄金爪ハギト」:少しかすっただけで対象を死に至らせる毒爪。魔力を暴走させる魔力毒であるため通常の解毒は不可。

 「熱源圧縮煌紅砲ファレグ」:単純に高純度の魔力を打ち出す、所謂レーザービーム。

 「人神悪魔反転炉アラトロン」:対象の存在を「人」「魔族」「天使」に置き換える。セトラの潜在意識が天使であるガブリエルを鎮静化させようとした結果、彼女は人になった。

 「世界収束虹彩環オク」:一度きりの大技。因果律を操作し、ありとあらゆる事象を願い通りに操作できる。この魔法をもってしても世界を塗り替えることは出来ず、仮に可能だったとしてもあの場面でのシロの願いは、「ガブリエルに人として幸せな人生を送ってもらう」だったため発動しなかった。

 

 天使の力はアトラ・アーリエ、メルティア・リヒトムート及びその子孫により改良に改良を重ねた人工の魔法である。

 あわよくば直接神に「人神悪魔反転炉アラトロン」や「世界収束虹彩環オク」を打たせようとしていたがガーデンでその効力をシロに吸収されてしまう。

 それもこれもまたアトラの策略の内なので、セトラからしたらいい迷惑である。


 ひとこと:……。……わたしは、出来る事ならこんな魔法作りたくなかった。実際にセトラちゃんを見てなくてもどうなるか知ってたから。……でも、お兄ちゃんを助けるためにはしょうがなくて……。ごめんね、ごめんね……。……わたし達は天使の力なんかに頼るべきじゃなかったんだよ……。


〇ミカエル

 「七天」の一人、ガブリエルを撃ちぬいた筋骨隆々な男性型天使。

 「熾烈」の能力によってガブリエルの体内器官(心臓)のみを蒸発させた。

 今回は主の命により「天使の力を持った少女」、すなわちセトラの能力を回収しに来た。のだが、いざガーデンにたどり着いたらそこに天使の反応はなく、代わりに敵と親しくするガブリエルを発見。命令外ではあるが、主を裏切ったことに憤りを覚え彼女を抹殺することを決意、実行に及んだ。

 

 ひとこと:おそらく最高戦力……だね……。他に情報が無さすぎるから彼の筋肉の話でもする? あ、いい。そうですか……。


〇ラファエル

 彼女がガーデンに来た理由は「ミカエルにシロを殺させない」為。それもミカエルに見つからずに。

 ミカエルがガブリエルを狙ったとき、彼女は通信魔法で直接シロに危機を伝えた。

 ここでシロに死なれては彼女の使命は全うできなかったから。

 それが終わった後は、カガリ、ハヅキ、ロノウェとガーデンを満喫する。

 ……変装したまま、人込みを走り抜けて二人を探した思い出は、なんだかんだで楽しかったみたいだ。

 

 ひとこと:うーん……。この人もこの人で謎が多いよねぇ……。敵かと思えばシロお兄ちゃんを助けるような事してるし……。よくわからないや。


かがり 大葉たいよう

 ラミエルによって召喚された異世界の住民その1。

 死因は病死。自由な体で見つめる異世界は不思議な発見でいっぱい。

 能力は「英雄模倣インストール」。自分の知っている英雄を自身の体に降ろすことができる。異世界でも発動しているのは謎だが、本人が深く考えていないので原理解明は不可能に近い。


 ひとこと:すっごい元気な子だねぇ! 異世界ってどんなところなのかな。未知の世界……またシロお兄ちゃんと知らない世界を一緒に冒険してみたいなぁ……。   


静海しずみ 葉月はづき

 ラミエルによって召喚された異世界の住民その1。

 死因は事故死。血は彼女の死の直前の恐怖を呼び起こす。

 初めての(当然だが)異世界に不安を感じているが、能天気なカガリを見ているとそんなことどうでもよくなってくる。

 最近はロノウェにすら、「……夜お外に出ちゃうと夜冷めしちゃいますよ」と、すっかりラファエルパーティのお姉さん役が板についてきてしまったことが悩み。

 

 ひとこと:どうしてだろう。凄く親近感を覚えちゃうな、この子……。きっと彼女も、フレイヤちゃんも、初めて会ったときは同じこと思ったんじゃないかな……?


〇メギドラ・ロノウェ・エイワーズ

 ラファエルとの魔界での戦闘後、とある条件の下で彼女に付き従うことになった現魔王。

 おっちょこちょいなラファエルと天真爛漫なカガリに手を焼いてはいるが、なんだかんだで現在の立ち位置を気に入ってはいる。

 ハヅキとは苦労人仲間なので気が合うことが多い。 

 彼が回収したラミエルは……?

 

 ひとこと:この人が国を手放した理由って何だろうね。そこまでするだけの理由があったんだろうけれど……。今はまだ謎、だね。

 

~~~

聖庭祭デート編


〇あらすじ

 …………。英雄色を好むって言うけどさ、これはちょっとやりすぎなんじゃないかなお兄ちゃん?

 六股デートなんて論外もいいとこだよ……。

 でも意外とパーティメンバーの心の奥に触れるいい機会だったり。

 シロお兄ちゃんはここである一つの大きな決意をしたね。

 はぁ……。わたし達旧メンバー組に救済は無いんだね……。

 

〇クア=レーゲン

 クアは迷っていた。

 セトラの思惑を見透かしていながらもそれを誰にも伝えられなくて。

 まさか自分が口にした「信頼」という言葉がここまで重くのしかかることになるとは思っていなくて。

 生まれて初めてできた対等な立場の仲間。それを自分の一言で壊したくなくて、恐れてた。

 けれど、まるで弟みたいな危なっかしさを持っているが根はやさしいシロなら何とかしてくれるんじゃないかと、声にならないSOSを彼女なりに叫んでいた。

 

 ひとこと:クアさんだけ最後までみんなの事を心配してたよね。案外何も知らないふりしてよく周りを見てるんだなって思ったよ。いつかちゃんと自分から話せる日が来るとといいね……。

 

〇ガブリエル

 ガブリエルは嬉しかった。

 目に映るものがどれも色付いて見えて、キラキラしていて。特に聖庭祭は「生きる」ことの楽しさを彼女に教えてくれた。本で知っただけだった知識は、形づいて彼女を未知の海へ引きずり込む。溢れかえらんばかりの情報が、生きる実感が、彼女にとっては祝福だった。

 今までは建物なんてただの無機物、人間なんてただの肉の塊でしかなかったのに。どれだけ無駄にしてきたのだろう。自分の壊してきたものを噛み締めつつも、彼女の足は常に前を向いていた。 

 贖うためにも、幸せを掴むためにも、今できることを全力で。

 もこもこ熊の民族衣装に身を包み、最愛の人と「人類の為の」祭りを謳歌した。

 ちなみに彼女が婚約最速達成者です。 


 ひとこと:GPガブリエルポイントってシロお兄ちゃん以外の人が貯めようとしても二十分の一しかもらえないんだって。シロお兄ちゃんだけずるいよねー。 


〇ソルレーヌ

 ソルレーヌもまた嬉しかった。

 彼女にとっては壁の中だけが世界。信頼する兄が守ってくれる、絶対に崩れることのない平和。

 そんな世界はたいくつだ! 

 彼女の叫びが届いたのか、白髪の少年と黒髪の少女が彼女の平和を打ち崩す。

 夜の祭、肩車された高さから見た世界がいつもと全く違ったように、これからもっと「世界」を知れるのだと、今度は自分も救えるのだと、無い胸を期待に膨らませた。

 お兄様には悪いけどねっ!


 ひとこと:旅っていいよねぇー。わたしも初めて故郷の街から出るときは怖かったけど、それでも初めて旅に出たあの日の事は一番と言ってもいいほど大切な思い出だなっ。ソルレーヌちゃんはわたしと違ってそんな心配なさそうだね。


〇セトラ・アーリエ

 セトラは恐れていた。

 無事に世界を救えたとして、その先には終わりのない永遠が待っているだけ。世界の観測者として、ただただ人々の幸せを、笑顔を眺めるだけの生活を良しとできるほど、出来た人間じゃないことは自分自身が一番よく知っていたから。

 だから、ふとした偶然でその重責から解放されてしまった自分を彼女はひどく憎んだ。

 しかもよりによって自分の一番大切な人にその業を背負わせてしまった事実が淡々と彼女を痛みつける。

 ずっと傍にいたいのに。一緒に旅を続けたいのに。自分のせいで。

 爆発した感情は、彼女にとっても、シロにとっても吉と言えたのかもしれない。

 少女は希望を諦めず、少年は願望を手に入れた。

 もう逃がさない。逃げもしない。戦いの終わりに彼から返事をもらうまでは。


 ひとこと:や、闇が深すぎるよっ!! うかつに解説なんてできない……っ! ……でも、よかったね。セトラさんが一人で神になってたら、きっとお兄ちゃんとっても悲しんだよ……。


〇フレイヤ・リヒトムート

 フレイヤは憂いていた。

 「わたしがいなくてもお兄ちゃんは別に困らない……?」

 旅を始めてからずっと近くにいたからこそ、この空白期間が不安に思えてしまう。

 しかし、そんなことはないと少女は知る。 

 「……お兄ちゃんはひとりで、もう……ぼろぼろだ」

 泣き縋りたい気持ちを押さえつけ、再び拠り所として寄り添うことを決意した。

 「……お兄ちゃんの隣はミラお姉ちゃんだけのものじゃ……ないからねー」

 ついでに告白も済ませて。

 ついでに結婚指輪も作らせて。


 ひとこと:まさに愛の力だねぇ! 頑張ってフレイヤちゃん!! え? 遺伝? やだなぁ、わたしは普通だってばぁ。 


〇ミラ・エイワーズ

 ミラは悩んでいた。

 かつて自分はどうやって力を振るっていたのか。今となってはとんと思い出せないことに怯えていた。

 このままじゃシロの隣にいられなくなる? 私はもうお払い箱?

 壊れた指輪が、途絶えた接続が魔王だった少女の不安をいたずらに煽る。

 ――シロがそんな事言う訳ないって、一番よく知っているのに。

 だが、彼女は甘えなかった。

 シロがアトラの元へ向かったあの夜も、皆が祭りの準備で寝静まったあの夜も。

 シロがやたら他の女にちょっかいをかけているのを見てイライラしながらも、ひたすらに慣れない初歩魔法を撃ち続け、ついに少女は挑む。

 自分を認めてもらうために。――自分自身を認めたいがために。

 結果は惨敗。堪えていた涙がこぼれそうになった時、努力は彼女に一つの可能性を提示する。

 それがどんな力なのか。彼女ですらわかっていないけれど、不思議と何故かまたシロと二人で戦っていける気がした。 

 指に光る指輪を見つめ、嬉しそうに魔王は微笑む。

 「ぜーったいに逃がさないんだから」

 あれ? ヒロインの立場、約数名に奪われてない? 


 ひとこと:存在の証明。ミラさんにとってはお兄ちゃんが、お兄ちゃんにとってはミラさんがこの時代で生きていくための支えなんだろうね……。ちょっと妬けちゃうなぁ……。

 

〇シロ

 漠然とこの戦いが終わったらどうすればいいんだろうとは考えてた。

 ミラと違って自分は身寄りもないし、かといってこの時代に存在し続けるのも不自然だし。

 いっそ、その身を滅ぼしてでも。願ったわけでは無いが、可能性の一つとして考えてはいた。

 しかし、聖庭祭を皮切りにその可能性は破棄される。

 「みんなと生き残って幸せに暮らしたい」

 そう願ってもいいのだと、少しは望んでもいいのだと、仲間たちが教えてくれた。

 そうと決まれば後は突き進むだけ。

 ……あとできればヘタレも治したい。かと言って一人選ぶなんて今の彼にはできないのだけれど。

 ちなみにミラに実質敗北しかけたのはちょっとショックだったらしい。

 

~~~


 ふぅーっ……。ちょっと疲れちゃったかも。

 整理してみると人によっては気持ちが前とは変わってたり、陣営さえも変わっちゃってる人もいてとにかく色々あったなぁ……って、何だか懐かしくなっちゃった。

 も、もしかして次回があるとしたらまたわたしなのかな……?

 いや、でもそろそろ同じ人のコメントつけるの飽きてきちゃったし……!

 出番をくれるなら番外編でわたしとお兄ちゃんの冒険譚をぜひ!!

  

 ……まあ、期待はあまりしない様にしておくけどね。

 それでは、また次回っ!


四章から六章は距離感とかいろいろ変わっててまとめるのがちょっと大変でした。

でも少しでもシロ達を好きになってもらえたらなと。

コメントとかで好きなキャラ書いてもらえれば、そのキャラの特別編書くかも……。特にPV、UVでの記念とかしてませんでしたしねー。

もっと気軽にしてくれてもいいんだよ? もちろん活動報告の方でもいいですよー!

 

次回から七章ですね。シロ君念願の男の賢者ですよ!


※追記:デートソルレーヌの部分、彼女→彼ですね。でも面白いのでそのままにしておきます。


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