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Q.隣にいる魔王から5m以上離れないで世界を救うにはどうすればよいか?  作者: ねここねこ
四章 枯れた大地の叶わぬ願い
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A.4 えへへっ! みーちゃった、みーちゃったぁ♪

天使編その4

「自立型天使は全滅。ラミエルちゃ……ラミエルは反応の消失。ラグエルは概念核に深刻な損傷。以上が今回の損害です」


 ――ラファエルよ、お前がいながらどうしてこのような結果になった?


「……っ。敵に……精神操作系の魔法保持者がいて、操られて……戦闘に参加できませんでした」


 嘘は言っていない。許して貰えるとは思ってない……けれど!


「何なりと罰をお与えください!! 私がいながら可愛い後輩が二人も……!!」


 もう、ラミエルちゃんの不愛想で甘えたがりな姿も、ラグエルちゃんの背伸びした姿も見ることができない。

 

 ……私のせいだ。


 ――魔界は制圧できず、か。世界というものは思った通りには行かないものだな。良くも悪くも。


「責任は私にあります!! 主に非などある訳がないです!!」


 ――もうよい。下界の虫も一筋縄では無いという事だ。次の作戦に備えよ。


「必ず、次は必ず……! 二人の敵をとるために……!!」


 こんな所で終わってられない。二人の為にも、

 必ず、

 必ず。


 ――……期待しているぞ、ラファエルよ。



 どうして……どうしてあんなことに……。

 散々ね。まるで悪い夢でも見てるみたい。

 お姉さんとか言いながら……ほんと情けないなぁ……私。


 もっと二人とちゃんとお話ししておくんだった……。


 ドンッ。


 と、アンニュイな気分のまま歩いていたせいか、丁度曲がり角で誰かにぶつかってしまう。

 反応が遅れて尻餅を一つ。

 あはは……本当に踏んだり蹴ったり。  


「あらあら、だいじょう――あ、ハヅキちゃん。ごめんね? 大丈夫だった?」


「うん。問題ないよ。だから――」


 ――絶対命令(アブソリュート・オーダー)。ラファエルお姉ちゃん、戻ってきて(・・・・・)


 ……。

 …………。

 ………………は、はは。

 完璧ね。

  

 偽装した思考が崩れ去っていく様子が鮮明に、手に取るように浮かぶ。

 便利ね、この力。まるで自分が自分じゃないみたいだった。

  

「ありがと、ハヅキちゃん。お姉さん助かったわ」


「うん、ねね、お姉ちゃん、さっきから大葉がお姉ちゃんに会いたいってうるさいの」


 今回は心から感謝するわ、ラミエルちゃん。

 この子達を遺してくれて。

 

「わかったわ。当分は暇だし三人でこの世界を観光でもしましょうか♪」


「え? いいの? やったっ!」


 下の世界でやらなきゃいけない事たーくさんあるしね♪


   

「えへへっ! みーちゃった、みーちゃったぁ♪」


 まっさかラファエルお姉ちゃんがあんな事してるなんて思ってなかったよぉ!

 これは楽しめちゃいそうだぁ。いつチクっちゃおーかなぁ!

 それとも、脅しちゃう? 

 主に盾突くなんて相当自信ありそうだし、その後で計画を丸ごと乗っ取っちゃうのもいいかもねぇ。


 ふっふっふ……、わたしの天啓からはだぁれも逃げられないからねぇ!



 なーんて思ってるんでしょうね。ガブリエルちゃん。

 

 次は貴女の番よ、その力お姉さんが頂いちゃうわ。

案外この人(?)が一番危ない橋わたってるかも。


あ、ついでにお知らせとして投稿した部分におまけとしてもう一個上げてます。

STEP3 魔王様に質問してみよう!

にも、ぜひ目を通していただけると幸いです。

いつものように短めなのですぐ読めるはず……。



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Twitter → @ragi_hu514(超だんまり中)


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