表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

厄介事。

今日は誕生日なのでいつもより多めの内容なので読むの面倒かも?

目の前に広がるのは、生い茂った木や花々の植物。生い茂りすぎて、手で掻き分けなければならない程。

ここは街外れの大樹海、通称『オイシゲッチャッターノ』

「何それ、まんまじゃんwww」と思う方も少なからずいるだろう。だが、そんな風に思っている方は他にも沢山いる。大丈夫。安心してほしい。

話を戻すが、そのまんまのいい加減な名前の大樹海に代太・ツカサ・ユミのいつもの三人組+御年89歳の老婆。

何故、いつもの三人組が老婆と一緒にこんな大樹海にいるのかというのは、昨日の昼に遡る。


 ◇ ◇ ◇ ◇


«これから呼ぶ3名の生徒は至急、校長室へ»


昼休み、校内中をそんなアナウンスがなり響いた。

アナウンスで呼ばれた3名の生徒は、代太・ツカサ・ユミのいつもの3人組。

3人は駆け足で学校の最上階に君臨する校長室へ向かった。


ツカサは校長室の扉を2度ノックすると、扉の向こうから女性の声で「入れ」と返事が返ってくる。


「失礼します」


ツカサを先頭に代太・ユミの順番で入室。

校長室は実に畳が100畳以上敷き詰められる広さを有している。

地面は教室のフローリングだけと違い、フローリング+床暖房。一番奥の全面ガラス張りの以外壁は全て濃藍で統一され、ダークな印象を受ける部屋の中心にポツリとある、高級そうな細長いテーブルと高級そうなアームチェア。

そのアームチェアに腰掛け代太達を見る、赤みがかった金髪の女性。それが、本校校長『ウルティア・クラウンハート』だ。


「ご要件はなんでしょうかウルティア・クラウンハート校長」


ツカサの問いに、ウルティア・クラウンハート校長は前髪をくるくる指で巻きながら、


「あぁ私の名前長いからウルでいいわ。

今回あなた達3人を呼んだのはちょっと厄介事を頼まれてほしいなーと思ったからよ」

「何故僕達なのでしょうか」

「だってあなた達仲良さそうだし。

それに、あなた達全員100位内に入る程の実力者だしねー。ね?代太くーん」


代太の背筋がゾクリとした。

目の前の女校長に自分が100%の力をだしていないから、最下位(ラストランカー)なのだとバレていると思った。


「何?まさかバレないとでも思ったの?一瞬だけだったとはいえ、空間ねじ曲げたんだから、他がわからないとしても私にはわかるよー?」


ウル校長は小悪魔めいたニヤついた顔で代太に向かって言う。

正直言って力を隠していたことは、遅かれ早かれいつかバレると思っていたので然程問題ではない。(後々、イメージ的な問題で色々とあるが)

問題なのは、自分の正体、生態を知られることだ。

この世界にとって鬼は人類最大の敵。

鬼は今まで強制的な人類との交配を幾度となくしてきたが、そのようにして産まれてきた子は忌み子として処刑されてきたため、代太はかなりレアなケースとして今現在生活している。が、代太が鬼の子としてバレれば十中八九処刑されるだろう。

なんとしてもそれだけは避けたいが、一瞬の空間の揺らぎに気付いてしまうようは人だ。安易ではない。


「それで厄介事というのはなんなのでしょうか」


ツカサは代太の心情まではわからないが、表情をみてこれ以上この話を続けるべきではないと判断し、話をそらさせる。

第一、話をそらすと言ってもこっちが本題なわけで話を戻しただけだ。


「おーっとそうだったそうだった」


ウル校長は思い出したように要件を話出す。


「時間も限られてるし手短に言うと、

街外れの『オイシゲッチャッターノ』の最深部に生えている『オサム』っていう薬草が欲しい、って言う方がいてね。

その薬草をその方と一緒に行って取ってきて貰いたいの。

あなた達明日土曜日で休みじゃない?時間もたーっぷりあるし。ね?」


 ◇ ◇ ◇ ◇


ということで今に至る。

現在捜索開始から5時間が経過。朝7時開始なため、いい感じにお昼時間だ。


「そろそろお昼にしましょうよ~。私、お腹のほうが……」

「何言ってるんだい、まだまだ若いのにあんたってやつは」


ユミが昼食を食べたいという願いを老婆はあっさり切り捨てる。そういえば、この老婆の名前を聞いてないな、と思う代太。

それよりユミが空腹+重い荷物のWパンチで足が覚束ない。これは問題があるため、どうにかして老婆を論破しなくては、と考える代太はふと気付く。


「そう仰っている貴女もさっきから腰を押さえてどうかしたんですか?」

「ぐっ……そうだねぇ、ここらで昼食を取るのもいいかもしれないねぇ」

「ツカサよろ」

「はいよー」


ツカサはそう返事をすると辺り一面の木々や草花を一掃し、大樹海のなかにポツリ昼食が食べれる程度の隙間ができた。


はい。

この話はあと2・3話続く予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ