ダーリンダーリン
掲載日:2010/05/22
「大好き」
ソファに座り雑誌を読む彼の耳元で、囁いた。
「うちはあんたのことめっちゃ好き」
微笑んで告げた。
そうするとちらり、と一瞬だけこちらを見る彼の視線。
すぐにそれは雑誌に戻ってしまうけれど。
「知ってる」
ため息と共に返事が戻る。
私はますます笑みを深くする。
「大好きやよ」
ソファの横から腕を伸ばし、悪戯に彼に抱きつこうとするが。
「やめろ」
ぽすん、と軽く雑誌で頭をはたかれた。
「なんでー」
ソファから立ち上がった彼に恨みがましい視線を送る。
上目遣いに見上げる私に彼はもう一度。
「知ってる」
と応えた。
「だけどオレはそうじゃない」
冷えた眼差し。冷えた口調。
今度は私が
「知ってる」
と返した。笑顔で。
それでも愛する私を許してくれるあなた。
「うちは、大好き。
あんたが過去に何をしてても。
これから何をするとしても。
うちはあんたのこと、大好きよ」
だから傷つかないで、マイダーリン。
世界の全てが君を嫌っても。愛しているわ。




