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剣術指南 (1)

早く寝すぎた、、、


まだ6時前に目が覚めてしまったが、父はもう起きて携帯をいじっている。

横から携帯を見ると、母の寝顔の写真画像が映っているのをみて、ため息が出てしまう。

なんてバカな父だろう、いつもばれて怒られるのに、今度は、おこずかいいくら減らされるのだろうか。

父は、横に来ていた俺に気付く

「ママには、内緒だぞ、お父さんが剣術道場につれて行くのを覚えているだろう。それに必要な胴着も帰りにママにないしょで買ってやるから」と言ってくる。

交渉成立だ。

「いつ撮ったの?わかったけど、見つからないようにしてね、見つかっても知らないからね」

「わかっているわかっている、今日の朝にこっそりとな。それにしてもママは綺麗だなぁ」携帯を見つめて画面にキスをしようとしている。

バカである。

あほである。

しかし、憎めない変態である。

「本当にわかってる?」

俺が聞き返すなり、デレデレした顔で締まりがなくなった父の顔から、急に悲しい顔に変化した。

目の前に、、、母がいた。

携帯の写真に気が付いているようだが、気分がいいようだ。

笑顔で「今日は道場に行くのよね、一刀ちゃんをよろしくね、あ、な、た」

「顔洗ってくるねママ」とそそくさに洗面所に逃げ込んだ。

顔を洗い戻ってくると父と母は抱きしめあっている。

子供の前でイチャイチャと熱い夫婦である。

転生前でも、こんなイチャイチャした夫婦をみたことがない。

すぐに朝ごはんが出来てくる。

朝ごはんは、目玉焼きとウィンナー、レタスにパンそれと、牛乳である。

この牛乳なるものが苦手である、、、

牛の乳だぞ乳!人の飲み物か?責めて茶にして欲しい。


すると、「牛乳飲まないと背も小っちゃいままだぞ」とハモられた。

    「牛乳飲まないと背も小さいままよ」


父185cm、母170cm説得力が有り過ぎる。

朝食をすまし、歯を磨いていると父が、「じゃあ、道場に行くか」と声をかけてきた。

ああそうか、今日は日曜日で父も休みだったのか。

車に乗り込む。

今思うと、始めて車に乗ったときは、牛でもなく、馬でもない乗り物で驚いたものである。

しかも早いのなんの、あっと言う間に目的地に着いているのである。

道場に着くや否や、道場の中から「一刀よくきたな!!」と抱きしめてくるオッサン。

よく見ると勇おじさんである。

勇おじさんは、小さいころから遊んでくれたり、おもちゃを買ってくれたりと可愛がってくれた人で母の姉の旦那さんだ。

「華奢な体だなぁ、まるで女の子のようじゃないか。こんなに別嬪さんだったら、おじさんと結婚するか?」

冗談なら良いのだがほほに、キスをしようとしてくる。

変態がここにもいた。

すると父が

「いくら、お義兄さんといえど、もしくは上司といえど、一刀を嫁になど、、、」

おいおい、俺は男だ、嫁とは何のことをいっているんだとツッコんだ。

実は、勇おじさんは、陸上自衛隊の幹部で3等陸佐であり、エリートなのである。しかも剣の腕前は、

一刀流免許皆伝!空手3段、柔道2段の猛者で、空手4段の父とライバルであり兄弟でもある。

一方の父の方は、2等陸曹と、階級で言えば2等陸曹の次が1等陸曹、准尉、3等陸尉、2等陸尉,一等陸尉

3等陸佐とずいぶんな差をつけられている。

空手は教えられるが、剣道、剣術は苦手らしい為、勇おじさんに夜に電話をして相談したらしい。



すまんね、大切な夫婦の時間を、勇おじさん夫婦も、、、俺の我がままのために、、



「少し時間をくれ」と勇おじさんは言い残し道場の奥から、女の子を連れ出してきた。

「この子は、美月、とある事情でおじさんの家で暮らしているのだが、この子は、頑張り屋で先日の大会で優勝した実力者なんだ」

美月は、くすくすと笑い「褒めすぎですよ、おじさまの教えに沿ったことです」と話す。

美月は黒髪ショートカットで背も150㎝くらいあり背筋が伸びて、和服の似合いそうな美人さんだ。

「少しの間は美月に教えてもらえ、美月は10歳だから、お姉ちゃんになるな」

笑いながら勇おじさんと父は道場を出ていく。

教える話はどこ行ったと心の中でつぶやいた。







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