『風のフルート』より
『風のフルート』あらすじ
念願の大学へ入学したにもかかわらず、生きる気力を失くして鬱状態になった『私』。
医師の勧めに従い、近所の大きな公園を散歩することに。
でもそこでフルートの音を聞き、中学生時代の苦い記憶を思い出す。
好きなものは、やっぱり好き。好きなのだから、自分なりに誠実に続けよう。
そう気付くまでのお話。
薫風に 心ほとびる フルートの音色
(くんぷうに こころほとびる ふえのおと)
-----------------------------------------------------------
公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。
▼小説家になろう 公式企画サイト
https://syosetu.com/event/haikutanka2023/
-----------------------------------------------------------
一度筆を折りながらも再び書こうと思い至った、自分の気持ちの移り変わりをファンタジー調に表現した『精神的な私小説』要素の強いお話がこの『風のフルート』です。
小説なんて極論すれば、どれも『精神的な私小説』かもしれませんが。
これと『天(そら)へ送る恋文』は、まんま『精神的な私小説』でしょうね。
『風のフルート』の方がお話としては綺麗にまとまっているかもしれません。
主人公の気分で詠んだこの句も、綺麗にまとまったかと。
『フルートの音色』を『ふえのおと』と読ませるところが、やや、いやらしいかもしれませんが、ここは作者として外せないポイントであります(笑)。