『さいはてエレジー』より
『さいはてエレジー』あらすじ
穏やかな家庭を維持することだけを妻に期待し結婚した雄一。律子は期待通りの妻で問題はないが、愛している気はしなかった。
しかし、まだ新婚と言えそうな時期に急病で律子に先立たれ、雄一は妻を大切にしなかったことを激しく悔やむ。妻が行きたいと言っていた流氷の海を独りで見に行き、そこで妻の幽霊と出会う。
哀しいすれ違いの物語。
まずは主人公・雄一の気分で。
流氷や きしみ凍てつく 鈍と白
(りゅうひょうや きしみいてつく にびとしろ)
そしてこの後、雄一の妻である律子からの永訣の句。
去るのなら 追わぬ節分 われは鬼
(さるのなら おわぬせつぶん われはおに)
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公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。
▼小説家になろう 公式企画サイト
https://syosetu.com/event/haikutanka2023/
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この二句は、2023/03/11の活動報告に掲載した『自作キャラ気分で一句……』より、『さいはてエレジー』の主人公たちの気分で詠んだ句です。
私は詩歌がそもそも苦手ですが、詩歌そのものの力には惹かれます。
ただ、自分の生の気持ちを精鋭化し、美しく叩きつけるだけの度胸?がないのでしょうか、チャレンジしても大抵、上手く形になりません。
仮面なしでは舞台で踊れない、ヘタレなストリップダンサーのようなものかもしれません。
(ストリップダンサーではないのでホントのところはわかりませんが、そんな感じではないかな~と)
でも、逆に言えば『仮面をかぶれば』踊れる、のかもしれないと気付いた、今年の弥生。
他人様のキャラから仮面をお借りするのは問題が発生するかもしれませんが、自作のキャラならノープロブレム。
自作キャラになり切ってその気持ちを詠もう、という遊びを思い付き、勢いのまま幾つか詠み、お遊びとして活動報告に掲載しました。
今回、『小説家になろう』さんの方でこういう企画が立ち上がったので、こうして参加させていただくことにしました。
あと幾つか詠んでいますし、期間中に思い付けば足してゆこうかと思っています。
どうぞよろしくお付き合いのほどを。